静かな空間と紅葉が生える歴史を感じさせる石行寺! 2024.11 山形市
- 本日も蔵王のふもとにある紅葉が美しい静かなお寺で創建1300年を超える古刹である石行寺に行ってきました・・・石行寺は和銅元年奈良時代の高僧・行基によって開創されご本尊の十一面観世音は行基が下流から発見した霊木で刻まれたといわれています・・・後に慈覚大師が伽藍を再建し山形県指定有形文化財である「御作の御堂」と呼ばれて最上氏時代は瀧山三百坊の元締め寺として栄えました・・・御作の御堂の庭園は紅葉と水とが調和され何とも言えない美しさがあり樹齢100年を超える枝垂れ桜と樹齢360年のイロハモミジが彩る流水式庭園になっております・・・静かな空間に響く水の音とイロハモミジの紅葉が生え歴史を感じさせる素晴らしいお寺でした。
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- ちょうどいい時期だったのかイロハモミジの紅色が生えその美しさと大きさは圧巻でした・・・ところで紅葉する樹はさまざまな種類があり地域や樹種によって異なる美しさを楽しむことができますが代表的な紅葉の樹木とその特徴を記してみます・・・まずは楓ですが小さな葉が手のひらのような形をしており紅色や橙色に変わるもみじや葉が大きく赤色や黄色に変わるトウカエデがあります・・・また楢には大きな葉が深い赤色や黄色に変わり山地に多く見られるミズナラや 葉が赤褐色に変わり特に西日本に多く分布するアカナラがあります・・・ブナは丸みを帯びた葉が黄色に変わり冷涼な気候の地域で美しい紅葉が見られます・・・桜は春には美しい花を咲かせますが秋には黄色や橙色に変わる葉が美しいソメイヨシノがあります・・・ハゼノキであるヌルデは真っ赤に染まる葉が特徴的で比較的湿った場所に自生しています・・・紅葉の種類は気候や土壌の条件によっても影響されるため同じ樹種でも地域によって異なる色合いを楽しむことができます。
- 下の写真は迫力ある大きなイチョウの黄色と楓の紅色が対象的で美しい雰囲気を醸し出している風景でした・・・銀杏は日本や中国で広く見られる樹木でその種子や美しい黄葉で知られています・・・銀杏はイチョウ科の唯一の種で生きている化石と呼ばれることもあり銀杏の木は非常に長寿で千年以上生きることがあります・・・艱難辛苦に耐え1000年も生きていると言ったらなかなかのものですよね・・・いろいろな歴史の場面を眺めてきたのでしょう・・・銀杏は扇形の葉が特徴で秋になると美しい黄色に変わり紅葉の一部として人々に親しまれています・・・また銀杏の種子は食用で特に秋から冬にかけて収穫され炒ったり煮たりして食べられますが私も大好きです・・・銀杏は耐寒性や耐風性が強く都市部でもよく見られますが病害虫にも強い特性があります・・・銀杏は中国で古くから栽培され日本にも伝わり寺院や公園や街路樹として植えられることが多く銀杏の葉は東京都のシンボルマークとしても使われています・・・銀杏はその独特の美しさと利用価値で多くの人々に愛されています。
- この石行寺の庭園は流水式庭園になっていますが流水式庭園は日本庭園の一種で水の流れを重要な要素とした庭園です・・・このスタイルの庭園は静かな水の流れや滝や池などを取り入れており水が絶えず流れる様子やその音が心地よいリズムを作り出し静寂を感じさせ視覚的な美しさとともに訪れる人々にリラックスと癒しを提供します・・・確かにこの石行寺の庭園も耳をすませば水の音が心地よく目を開くと赤と黄色と緑などが飛び込んできて大変癒されました・・・また水を渡るための橋や飛び石が配置され歩くことで庭園を探索する楽しみもあり水辺に適した植物や苔や花々が配置され季節ごとに異なる風景を楽しむことができます・・・自然の岩や石が配置され水の流れとのコントラストが美しい景観を作り出す流水式庭園には京都の龍安寺の石庭が有名です・・・また石川県の兼六園は日本三名園の一つで美しい池や滝が配置され四季折々の風景が楽しめます。
- ところで流水式庭園のコンセプトは特定の一人が考えたものではなく日本庭園の伝統の中で発展してきたものだそうです・・・日本庭園は長い歴史を持ち特に平安時代や鎌倉時代に貴族たちが庭園の美しさを競い合いさまざまな庭園スタイルが発展しました・・・流水式庭園においては自然の風景を模倣し水の流れや石組みそして植物の配置などを通じて自然の美しさを再現することが目指されています・・・有名な庭師の一人として夢窓疎石が挙げられますが彼は鎌倉時代から南北朝時代にかけて活躍し天龍寺や西芳寺など多くの名園を作庭しました・・・彼の影響は後の庭園にも受け継がれ流水式庭園の発展にも寄与したと言われています・・・流水式庭園の美しさと静けさは多くの人々に愛され続けておりその設計思想は今もなお受け継がれています・・・正に日本の究極美かもしれません。
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