仲良し夫婦でピョコピョコピョコと動く姿が可愛いヤシャハゼさん!
- フラッシュの光が甘くちょっと色がうまく出ていませんがスズキ目ハゼ科ネジリンボウ属のヤシャハゼさんが背鰭をピンと立ててこちらの様子を戦々恐々と伺っています・・・ヤシャハゼさんのオスは腹鰭の先端に褐色の模様がついていますがメスの腹鰭は無地なので腹鰭を見るとオスメスの区別ができます・・・という事はこの写真の腹鰭が黒くないヤシャハゼさんはメスで間違いないと思いますが少し怯えているのか巣穴近くでいつでもサッと巣穴に逃げこめるようにかなり警戒しています・・・でも私としてはもう少しヤシャハゼさんに近づきたいので一旦匍匐前進を休憩してヤシャハゼさんが落ち着いたら再度アタックしようと思っています・・・警戒心の強いヤシャハゼさんに近づくためには忍耐が必要で焦って近づいたらあっと言う間に巣穴に引っ込んで出てこなくなりますからね。

- それにしてもヤシャハゼさんは6cm程度の大きさしかありませんが見事にピンと伸びた背鰭に黒い斑紋があって白い身体にはところどころ途切れた赤茶色の縦縞模様のコントラストが綺麗なハゼさんです・・・このヤシャハゼさんの黄色い輪郭のつぶらな瞳と口紅を塗っているようなキュートな唇が最高なのですがそろそろヤシャハゼさんも慣れてきたようですので驚かせないように静かに静かに少しずつ近づいてみます!・・・ヤシャハゼさんはたいていペアでいる事が多いのですが今回は1匹しか見当たりません・・・おそらく私が近づいている最中にヤシャハゼさんのオスはビビッてメスより先に巣穴の中に隠れてしまったのでしょう!・・・ヤシャハゼさんのオスはほぼ100%メスより先に巣穴の中に隠れてしまう臆病者ですから!

- おっと!!ちょっと思ったより早く近づき過ぎたのかヤシャハゼさんの警戒を強めてしまったようでヤシャハゼさんがさらに巣穴のほうへ体を沈めてしまいました・・・ヤシャハゼさんすみません!ちょっと焦り過ぎてしまいました!!反省です・・・これ以上近づかないのでヤシャハゼさん穴の中に引っ込まずお願いですから少しだけ写真を撮らせてください・・・「本当にそれ以上近づかない?ん~どうしようかなあ?少しだけだったらいいかなあ?」とヤシャハゼさんがそんな表情をしているので写真を撮らせていただきました・・・話は変わりますがヤシャハゼさんはテッポウエビさんと共生していてテッポウエビさんが掘った巣穴に住ませてもらう代わりに警備員役をかって出ています・・・すでにヤシャハゼんさんからの警戒シグナルを察知してテッポウエビさんと臆病なヤシャハゼさんのオスは一緒に巣穴の中に潜りこんでじっと声を潜めているのでしょう。

- ヤシャハゼさんが第1背鰭の前方を長くピント伸びばして「僕はここに居るよ!」と存在感を示していますが第1背鰭の中央には黒い斑点があり白地に柿色の太い線と細い線が何本かあってシャープなイメージのあるハゼさんです・・・体長は5cmほどの小型種ですが下の写真のヤシャハゼさんは口をへの字にして顎の下の茶色の部分が顎鬚の様でなかなか凛々しい表情をしています・・・でも眼はかなり真剣というかかなり警戒していますが安心している時は巣穴から離れた上部でホバリング状態になってピョコピョコピョコピョコしながら流れてくるプランクトンなどをのんびりとパクついています・・・このヤシャハゼさんはいつでも巣穴に戻れるように巣穴の近くまで戻ってきてかなり私を警戒していますが腹鰭の先が黒いのでオスですね!

- ヤシャハゼさん達は警戒心がとても強くその上目がいいので離れていてもヤシャハゼさんの上から近づくと穴の中に隠れてしまいます・・・ですから写真を撮るときはかなり遠くから砂を巻き上げないように注意しながら匍匐前進でゆっくりゆっくりと近づく必要があります・・・ヤシャハゼさんが一旦巣穴に引っ込んでしまうとなかなか出てこなくなりますので気を付けなければならないのですがガイドさんが遠くからあそこにいるよと教えてくれてもヤシャハゼさんは小さなハゼさんなので私的には「何処?何処?」ってなかなか見つけることができず途方に暮れることがよくあります・・・ヤシャハゼさんの雌雄は腹鰭の先の色で見分けることができメスが無地なのに対しオスは先端に褐色の模様がついていると前述しましたが下の写真のように並んでいるとよくわかりますね。

- ヤシャハゼさんの名前には何故か恐怖の夜叉が付いていますが名前のような怖いイメージは無くクリっとした眼をしていて身体も小さくてなかなか可愛いハゼさんです・・・どうしてこんなに可愛いのにそんな怖い名前が付いてしまったのでしょうか?・・・ヤシャハゼさんには夜叉と言う名前が付いても当然と言う表に出ていないまたは私が知らない隠された怖い個性でもあるのでしょうか?・・・こんな怖い名前が付いているのですからヤシャハゼさんにはそれなりの理由があるはずですよね?・・・こんな怖そうな名前を付けられているのにヤシャハゼさんのオスは真っ先に逃げてしまうなんてちょっとなさけない気がします・・・ヤシャハゼさんのオスに言わせれば「危機回避能力に長けているんだよ!」とでも言いそうですが名前負けしていますよね!

- 今回は写真を撮る段階になって初めて気が付いたのですが残念ながらストロボが稼働していませんでした・・・せっかく苦労して注意しながらソロリソロリとヤシャハゼさんに近づいてきたのにいざ撮影しようとしたらストロボがたけないではないですか!・・・ストロボが稼働していればきっといい色が出ていたと思うのですが残念です・・・臆病なヤシャハゼさんも「きれいに撮ってね」って言ってここまで近づけさせてくれたのに間抜けな私ですみませんでした・・・ヤシャハゼさんもしかして「何をしてるのあんたは!」ってちょっと怒ってる?・・・ヤシャハゼさんの口元を見ると「ストロボも使えないしあんたそれ以上近づいたら隠れるからね」って言っているようでピンと立てた背鰭を少したたんで穴の中にシュッと隠れてしまいそうです・・・いつもこんな感じでドキドキしながら撮影しております!・・・ちなみにヤシャハゼさんの名前の由来は顔の色彩が夜叉のお面の様であることから付いたそうですがそのように見えますか?



アニマル柄のヤマブキベラさんとキイロハギさん 2024 小笠原
- 派手な顔をして目の前をチョコチョコと泳ぎ回っているせわしないお魚さんはスズキ目ベラ科ニシキベラ属のヤマブキベラさんです・・・ヤマブキベラさんは写真を撮ろうとしてもシャシャシャシャと素早く泳いでいなくなってしまういけずな方です・・・ヤマブキベラさんの全長は20cm程度で成魚は臀鰭や背鰭基部や尾鰭側面縁に山吹色から赤色の縦帯があります・・・下の写真では臀鰭と背鰭は折りたたんでいるのでわかりませんが尾鰭には山吹色から赤色の縦帯がわかりますね・・・ヤマブキベラさんの成魚の雄は体側が一様に青色から緑色で後方は緑色から黄色になっています・・・また頭部は赤色から紫色の隈取り模様というかアニマル柄というか派手な模様があり胸鰭先端は紺色になっています・・・下の写真のヤマブキベラさんはキイロハギのおちびさんと鬼ごっこでもしているのでしょうか?

- ヤマブキベラさんの成魚の雄は写真の様な色合いですが雌は体側が一様に黄緑色で頭部は山吹色から赤色の隈取り模様があります・・・ちなみにコガネキュウセンさんも体側が鮮やかな黄色でヤマブキベラさんの雌に似ていますがコガネキュウセンさんの雌や幼魚は背鰭に眼状斑を有するのでここで区別できます・・・ちなみにコガネキュウセンさんの成魚の雄には眼状斑は見られませんが頬に黄緑色の線が入っています・・・それからヤマブキベラさんの幼魚は眼の後方から黒い縦帯が伸びその縦帯より下部は白色で1本の褐色の縦帯があり尾鰭基部には黒点があります・・・それにしてもこのヤマブキベラさんは目の前をウロチョロウロチョロと結構なスピードで通り過ぎては近づいてきますがいらちなのでしょうか?

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