頑張れ!産卵中のパイナップルウミウシさん!レモンイエローが映える!
- 小笠原のボニンブルーの海の中で2匹の綺麗なウミウシさんが何か愛を語り合っているようです・・・どちらがオス役でどちらがメス役なのでしょうか?・・・ご存じの通りウミウシさん達は雌雄同体の動物ですから常に雌雄両方の機能が存在しています・・・でも精巣と卵巣の両方を持っているわけでは無く両性生殖腺という一つの器官で精子と卵の両方を同時に作ります・・・自家受精はできませんからウミウシさんは配偶者相手に出会わないと繁殖はできないのです・・・だからウミウシさんはフェロモンの様な化学物質を這い跡に残して相手を引き寄せ交尾するのです・・・この2匹のパイナップルウミウシさん達は広い小笠原のボニンブルーの世界でお互い引き寄せられて偶然出会った仲なのです・・・これからの子育てについて語り合っているのでしょうか?・・・邪魔をしない様にそっと見守ってあげましょう
- 裸鰓目ツヅレウミウシ科モザイクウミウシ属のパイナップルウミウシさん達の身体の地色は半透明の白色で背面には先端が黄色から橙色の突起があり突起間の稜線部は黄色から橙色の線が入っています・・・この網目模様がパイナップルと呼ばれる所以ですが突起と稜線以外の部分にも橙色や黒褐色の線が入っていて触角と二次鰓は半透明の白色で黒褐色の斑紋が入っています・・・それにしてもこの2匹のパイナップルウミウシさん達は随分模様が違いますね・・・手前の方のパイナップルウミウシさんは黒い線が身体中にいっぱいありますが奥の方のパイナップルウミウシさんは背中にほとんど黒い線がありません・・・まさか違う種類のウミウシさんという事は無いですよね・・・お互いのフェロモンに導かれて出会った2匹ですから間違いは無いと思います!思いたいです!
- 身体の地色は半透明の白色でバックの岩の色と相反してなんとも綺麗な色をしている下の写真のパイナップルウミウシさんが岩壁に張り付いて動かないのですがどうしたのでしょうか?・・・働きすぎて疲れてしまったのでしょうか?運動し過ぎて息切れでもしたのでしょうか?よくわかりませんが疲れているのであればゆっくり休んでください・・・それから先ほども申しましたが個体差が激しい網目模様がパイナップルの網目に似ている事からパイナップルという名前が付いたとのことですが私としてはちょっと違うような気がするのですが如何でしょうか?・・・パイナップルウミウシさんの触角と二次鰓はふさふさした半透明の白色に黒褐色の斑紋が入っていて中には100mmに達するものもいるそうですがこの写真のパイナップルウミウシさんはそこまで大きくないですね・・・やっぱりウミウシさんは大き過ぎるとちょっと可愛くないですしこんなに小さいのにカラフルで可愛いと思える方がいいですね。
- ちなみに同じ属のモザイクウミウシさんも背面には網目状の隆起があり網目の接合部は鋭角的に盛り上がっていますがモザイクウミウシさんは隆起線および外套膜周縁部は黄色でそれ以外の部分は茶褐色になり白色の細点が入っています・・・モザイクウミウシさんの白色の細点は外套膜周辺部に近いほど細かく密になり尾の正中線上には黒褐色の縦線が入り触角と二次鰓は白色で黒褐色の線状紋が縦に入っています・・・同じ属なので形はよく似ているモザイクウミウシさんも綺麗なウミウシさんである事は間違い何のですがパイナップルウミウシさんの方が色的に綺麗に思えます・・・やっぱり茶褐色のモザイクウミウシさんの身体より白色にレモンイエローの筋が鮮やかなパイナップルウミウシさんの方が好きです・・・下の写真のパイナップルウミウシさんは海藻の陰に上手に隠れていますがレモンイエローの筋が鮮やかさを主張しています。
- 下の写真ではパイナップルウミウシさんが一生懸命卵を産んでいる様です・・・どれが卵かわかりますでしょうか?そうです!きくらげの様な青白いものがパイナップルウミウシさんの卵なのです・・・ウミウシさんの卵は海底に咲く花の様な卵塊になっていてこの中に数千もの卵が入っているそうです・・・ウミウシさんは種類によって産卵する時期や卵の形状が異なり渦巻状やきしめん状や紐状などの卵塊を産みます・・・ウミウシさんの卵は1週間から2週間ほどで孵化しますが孵化した幼生はベリンジャー幼生と呼ばれ浮遊生活を始めます・・・ベリンジャー幼生の時はウミウシさんの特徴である触角もありますが成体になると失われる巻貝の様な殻もあります・・・私はまだベリンジャー幼生を見たことないですが小さな巻貝の様な殻を付けてきっと可愛いんでしょうね。
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