小笠原総集編(サ行) ダイビング‐フォト‐tsubuankun

Dive-photo まとめ エリア
DSC_0319

2023年9月に初めて小笠原に行ってきました。これから少しずつDiving-photoを掲載してまとめていきます。

小笠原世界遺産センター (ogasawara-info.jp)

時刻表・運賃│小笠原海運 (ogasawarakaiun.co.jp)

ははじま丸(父島~母島間) 時刻表│小笠原海運 (ogasawarakaiun.co.jp)

サザナミフグさんがこれから巻き起こすことは何でしょうか?

  • サザナミフグさんの体の色は明るい灰色などで体は小さなトゲで覆われていて鼻孔にはふたつの小さな皮弁がちょこんとあります・・・サザナミフグさんの体には白点が見られますが幼魚と成魚では異なっていて幼魚では体の色がかなりの暗色で腹の部分にさざなみ状の筋がはっきりくっきりと見られます・・・成魚でも腹部に波状の筋が見られますが太くて全体に腹部が白っぽく見えるようになります・・・お腹にさざ波のような白い模様があることからサザナミフグという名前になったそうです・・・水面上を風が吹き始めると最初にさざ波が発生しますがこれから何かが始まるような何かを巻き起こすような想いを馳せられる名前の付け方いいですよね。
OLYMPUS DIGITAL CAMERA
  • サザナミフグさんは暖かい海で暮らしていて水深は3~35mぐらいの河口やサンゴ礁のような浅い海の砂底を好みタイドプールなどにもいます・・・サザナミフグさんはフグの中では中程度の大きさで最大50cm程度まで大きくなり体型は一般的にフグ型と称される楕円形をしていて頭部が大きく尾柄部が側扁しています・・・サザナミフグさんの目や胸びれの周りには同心円状に広がる白色と濃い灰色の線が入っているのが特徴です・・・餌としてはサンゴ藻や軟体動物やホヤやカイメン・カニ・ウニ・ヒトデなど雑食性でいろいろなものを食べます。
OLYMPUS DIGITAL CAMERA
  • サザナミフグさんは国内では津軽海峡以南の太平洋側と日本海側・伊豆諸島・小笠原諸島・琉球列島などで見られます・・・また幼魚は河口の汽水域に侵入したり流れ藻について沖合を漂うこともあるそうです・・・サザナミフグさんは小さな子供なのになかなかの冒険家ですよね!寂しくないのでしょうか?・・・サザナミフグさんは大人になると夜行性で単独行動をしており縄張りを形成し同種の他個体が侵入した場合などは攻撃します・・・また肝臓や卵巣などに強い毒を持っており筋肉にも毒性があるとされるだけでなく皮膚からも毒を出すそうです・・・サザナミフグさんはかわいい顔をしてるのにさわらぬ神に祟り無しですね!
OLYMPUS DIGITAL CAMERA

このシマウミスズメさんは左目の上に棘がない?

  • フグ目ハコフグ科コンゴウフグ属に属するシマウミスズメさんですが仲間にはウミスズメさんとコンゴウフグさんがいます・・・ハコフグさん達は皮膚に骨板が発達していてそれらが多数絡み合って全身を装甲する硬い甲羅を構成しています・・・そのため他のフグさんの様に膨らむことはありません・・・全体の形は丸みを帯びた箱状となっており泳ぐ能力はあまり優れていないようですが色も美しく小さなヒレを使ってチョコチョコチョコと泳ぐ姿がとても愛らしいお魚さんです・・・歯は全部が融合してペンチ状の歯板を形成することはなくカワハギさんなどと同様にくちばし状の吻の先端にノミ状の歯が集まった形状になっています・・・シマウミスズメさんは黄色からオレンジ色の体色で体側から背側には鮮やかな青色の虫食い状の線や斑が見られるのが特徴ですがこの模様は生きている時だけで死んでしまうとくすんだり消失したりするのだそうです・・・シマウミスズメさんの大きさは20cm程度までになり群れを作らず単独で沿岸のサンゴ礁域や岩礁域で底生動物などを食べて生活しています・・・シマウミスズメさんは目の間から1対の棘が前方に飛び出ていて臀ビレの起部の前には後ろ向きの棘があり背にも1本の棘があります・・・口は少し尖ったおちょぼ口で虹彩はきれいなエメラルドグリーンをしています。
OLYMPUS DIGITAL CAMERA
  • コンゴウフグさんの体長は30~50cmくらいで黄色い身体に眼としりびれのあたりに1対の棘が伸びておりこの棘は成長すると長くなりますが老成するとなぜか短くなるそうです・・・この棘が古代インドの法具である金剛杵に似ているためこの和名がついたそうです・・・ウミスズメさんは体長は25-30cmくらいで眼の前方に前向きの棘と臀ビレの起部の前には後ろ向きの棘がありこれらの棘はコンゴウフグさんほどではないですがいずれも長くて大きなものです・・・またコンゴウフグさんとは異なり背側の中央にも後ろ向きに伸びる棘があります・・・ウミスズメさんの体の色は茶色~黄褐色ですが若魚の腹面は半透明になっていて光を透かすと腹底の水が輝いて美しく見えるためミズカゴさんという別名もあります・・・ウミスズメさんは捕食者から身を守るため皮膚からサポニンのような毒を含む粘液を分泌しており不用意に刺激すると毒を多量に放出するそうですがこのとき周囲の魚だけでなく自分まで死んでしまうことがあるそうです。

遠目ではシマキンチャクフグさんもノコギリハギさんも同じ?

  • シマキンチャクフグさんは全長10cm前後の小型種で体側に大きな鞍状斑がありますがよく似たフグさんにハナキンチャクフグさんとクマドリキンチャクフグさんがいます・・・シマキンチャクフグさんとハナキンチャクフグさんとの違いはハナキンチャクフグさんには橙色の縁取りがあることです・・・シマキンチャクフグさんとクマドリキンチャクフグさんとの違いはクマドリキンチャクフグさんの吻に暗色横帯があることです・・・シマキンチャクフグさんは比較的暖かい海で暮らしていておとなしい性格ですがフグ科のキタマクラ属に属しているお魚さんでフグ毒を持っています・・・小さなかわいいフグさんなので食べることはないと思いますがご注意ください・・・ちなみにキタマクラさんは名前が死者を安置する時の北枕に由来するとされていてなんとも恐ろしい名前を冠した有毒なお魚さんです・・・そんな名前をもっているキタマクラ属に属しているなんてかわいい顔をしてなかなかのものです。
OLYMPUS DIGITAL CAMERA
  • また種類は全く違いますがシマキンチャクフグさんに姿がそっくりなフグ目カワハギ科に属するノコギリハギさんという方達もいます・・・このノコギリハギさんは毒をもつシマキンチャクフグさんに擬態することで毒をもっていないのに「俺は毒をもっているんだぞ!食べられないぞ!食べたら大変なことになるぞ!」とアピールして自分を守っているのです・・・なかなか賢いノコギリハギさんですよね・・・ちなみに上の写真はシマキンチャクフグさんで下の写真はノコギリハギさんだと思うのですが如何でしょうか?
OLYMPUS DIGITAL CAMERA
  • ノコギリハギさんとシマキンチャクフグさんの違いは第2背ビレの形が1番のポイントでノコギリハギさんは背ビレの基底部が幅広く長方形のような形をしているのに対してシマキンチャクフグさんの第2背ビレは他のフグ科の魚と同じように幅の短い扇型をしています・・・その他にノコギリハギさんは背中の頂点にカワハギさんのような第1背ビレがありますがシマキンチャクフグさんはこの部分は平らで何もありません・・・また尻ビレもノコギリハギさんは通常の魚のように身体の中央部分から始まり尾の付け根まで続く長いヒレですがシマキンチャクフグさんは後部にウチワのような幅の短い尻ビレを持っています・・・下の写真はヒレがよくわからないのですがおそらくシマキンチャクフグさんではないかと思います?
OLYMPUS DIGITAL CAMERA

歯をむき出しにして怖い顔のシロワニさんだけど! 小笠原

  • 久しぶりに小笠原の海に行ってきましたが2クールの間ずっと天気が良く気持ちの良いダイビングができました・・・まずは世界中の暖かい海の沿岸で暮らしているネズミザメ目シロワニ科シロワニ属のシロワニさんですが大型のサメさんで全長3.2mにもなります・・・シロワニさんの体型は流線型で肩?の辺りが太くとても重量感があり背側の体色は褐色から灰色になっていて腹側は白くなっています・・・シロワニさんの幼魚期の頃は体側に不鮮明な薄色斑が見られることもあるそうですが成魚になると消失してしまいます・・・シロワニさんの吻はやや扁平な円錐形で口は大きく何故か常時半開きになっています・・・両顎の歯はほぼ同形の牙状で最前歯だけでなく後ろの数列も立ち上がり歯がずらりと並んだ外見は恐ろしい印象を与えます・・・でもシロワニさんの性格は見かけによらず大人しく人を襲うことは無いとされています・・・それでも全く安全という訳では無いので刺激し過ぎないように注意しましょう・・・それからシロワニさんの2基の背鰭はほぼ同じ大きさなのですが尾鰭は上葉が長く伸びていてなかなかお洒落でかっこいいです。
OLYMPUS DIGITAL CAMERA
  • 今回はケータ島のポイントなんですがもうすぐエキジットという時に遠くに大きな影が見えましたので慌てて近づいてみると何とそれが大きなシロワニさんでした・・・シロワニさんの活動は夕方からで昼間は岩陰などでじっとしていることが多いのですがこのシロワニさんは我々の前に悠々と現れてくれたのです・・・ありがとうございますシロワニさん!!・・・シロワニさんは他のサメさんと同様浮き袋は無いのですがシロワニさんは水面で空気を吸い込み浮き袋の代わりに胃に空気を溜めることができるそうです・・・胃に空気を貯めてるなんて食事する時大丈夫なのでしょうか?食事の時ゲップでもするのでしょうか?
OLYMPUS DIGITAL CAMERA
  • それからシロワニさんはネズミザメ目に見られる卵食型に分類されますがシロワニさんの場合はその最も特殊化したタイプで未受精卵だけでなく同じ子宮内の他の胎仔も捕食する卵食・共食い型なのです・・・シロワニさんは55mmで孵化し未受精卵や他の胎仔を食べるようになります・・・生まれてすぐに弱肉強食の世界に放り込まれしかも身近で戦い生き残ったシロワニのおちびさんだけが生まれる事ができるなんて凄過ぎます・・・サメさんには子宮が2つありますのでそれぞれに1尾の胎仔が生存競争を生き残ります・・・だからシロワニさんの産仔数は最大で2尾となるのですが産まれてくるシロワニのおちびさんの大きさはすでに約1mにもなるそうです・・・生まれてきたシロワニさんの主な餌はサメさんやエイさんを含む魚類や甲殻類や頭足類などです。
OLYMPUS DIGITAL CAMERA
  • ところでシロワニさんはサメさんなのになぜワニという名前が付けられているのでしょうか?・・・一説にはシロワニさんは体型が太く流線型であり特に頭部がワニさんに似ているからワニという名前が付いたとか・・・シロワニさんは鋭い牙状の歯を持ちその歯並びがワニの歯に似ていることからその名前が付いたとも言われています・・・確かにいつも半開きの口にこの鋭い歯はワニさんのようにも見えますね・・・それ以外には島根県と兵庫県の一部の地域ではサメさんをワニと呼ぶことが一般的でシロワニさんもその一環としてワニと呼ばれているのではという説もあります・・・いずれの説が正しいのかはたまたすべて正しいのかよくわかりませんがワニという名にふさわしい立派なシロワニさんでした。
OLYMPUS DIGITAL CAMERA

シロワニさんはいかり肩に見えるけどいかり肩って?

いかり肩は鎖骨の角度が水平より上を向いた状態

鎖骨が上を向き肩が常に上がっている姿勢となります

怒り肩とも表記され怒った時の角張る姿に似ています

いかり肩は肩から背中の筋肉が緊張しやすく凝り固まります

結果として肩こりや腰痛や頭痛にも繋がることがあります

シロワニさんがいかり肩とは言いませんが

いかり肩は肩が強調されるので相対的に顔が小さく見えます

またウエストも細く見えスタイルが良く見えるのです

折角のスタイルですから肩が凝らない様にリラックス

緊張し過ぎて力まない様に深呼吸

身体をほぐすようにストレッチ体操

凝り固まらないようにマッサージや身体を温める

そして好きな音楽を聴いてリラックスするのもいいかも

そんな身体にやさしい時間を大切にしたいものです

シロワニさんの顔って怖いけど本当に優しいんですか?

  • シロワニさんは最大で全長3m体重150㎏を超える大物で未確認の記録ですが最大全長4mを超えるものもあるとされています・・・ちなみにサメさんなのにワニさんと名前が付いているのはその昔サメさんがワニさんと呼ばれていた名残だそうです・・・日本神話に出てくる因幡の白兎の話でも出てきましたよね・・・体型は流線型ですがかなりずんぐりとしていて太く重量感があり迫力が凄いです・・・背側の色は褐色から灰色で腹側は白色になっていて幼魚期の体側には不鮮明な薄色斑が見られることもありますが成魚になると消失します。
OLYMPUS DIGITAL CAMERA
  • 吻はやや扁平な円錐形で口は大きく常時半開きになっていて牙状の歯がずらりと並んだ外見は恐ろしい印象を与えるシロワニさんです・・・歯がフォークの様な形になって尖っているので口を閉じられないのでしょうか?・・・ちなみにシロワニさんは見た目は怖いのですがサメさんにしては大人しく比較的温厚な性格であまり人間を襲うことはないと言われています・・・でもシロワニさんを見に近くまで行ったり一緒に泳いだりなんてことも可能ですがサメさんはサメさんなので注意しましょう。
OLYMPUS DIGITAL CAMERA
  • シロワニさんは2基の背ビレはほぼ同じ大きさで尾びれは上葉が長く伸びています・・・遠くから尾びれをフリフリゆっくりとシロワニさんがずんぐりとした体で近づいてきました・・・なかなかの迫力です・・・昼間は岩陰などでじっとしていることが多いのですが夕方から活動を始め主にサメやエイを含む魚類や甲殻類などを食べます・・・他のサメ同様浮き袋はないのですがシロワニさんは水面で空気を吸い込み浮き袋の代わりに胃に空気を溜めることができるそうです。
OLYMPUS DIGITAL CAMERA
  • 卵胎生であるシロワニさんはネズミザメ目に見られる卵食型に分類されまするがシロワニさんはその最も特殊化したタイプだそうです・・・シロワニさんは未受精卵だけでなく同じ子宮内の他の胎仔も食べてしまう卵食・共食い型だそうです・・・お母さんのお腹の中で兄弟を食べてしまうなんて聞いただけではちょっと怖い話ですね・・・シロワニさんは50mm程度で孵化し未受精卵や他の胎仔を食べるようになり他の胎児や卵を食べて栄養を得ながら大きくなっていくのです・・・早く孵化して成長しないと兄弟に食べられてしまうとはシロワニさんもたいへんですね。
OLYMPUS DIGITAL CAMERA
  • 卵を産む動物達は卵を沢山産みますが卵の状態ではほとんど捕食者に食べられてしまいます・・・また孵化した後も成長するまで弱いので大きくなれる個体の数はそう多くありません・・・シロワニさんは妊娠期間は9-12ヶ月で脆弱な卵~幼生の期間を安全な子宮内で保護し立派に成長させてから出産しているのです・・・ですから出産直後でも体長1mの立派なサメさんとなっており簡単に捕食者に食べられることはないのです・・・それとシロワニさんには子宮が2つあってそれぞれに1尾の胎仔が生き残りますので産仔数は最大で2尾となります・・・シロワニさんも兄弟で生まれると心強いかもしれませんね・・・このシロワニさんは世界中の暖かい海に生息しているそうですが実は国際自然保護連合(IUCN)に絶滅危惧種として登録されています・・・日本では小笠原諸島でしか観察されていないとのことなので兄弟二人でしっかりと生き残ってほしいものです。
OLYMPUS DIGITAL CAMERA

ブルーに映えるのはスカシテンジクダイさん?キンメモドキさん?

  • 透き通ったブルーが鮮やかな光に中に遠めなのでどちらかわかりませんがそこに小さなお魚さん達の群れが舞い踊っています・・・おそらくスカシテンジクダイさんかキンメモドキさん達だと思うのですがいかがでしょうか?・・・スカシテンジクダイさんはスズキ目テンジクダイ科に属するお魚さんで体は無色透明で透けています・・・この写真ではわかりませんが開けっぴろげの性格なのか背骨まで透けていてスカシテンジクダイさんは恥ずかしくないのでしょうか?・・・それから透明な三角形の背びれが2つあるのですが閉じていることが多くまたサイズも小さいので水中では見分けることは難しいです・・・またスカシテンジクダイさんは尾柄部に黒点があるのも特徴なのですが黒点がない(薄い)ということもありますので群れ全体をよく見て判断するほうがよいでしょう・・・吻は吻端のみが暗色で雄には体側前半中央部に黄色い線がありますが雌には体側前半中央部に黄色い線はありません。
OLYMPUS DIGITAL CAMERA
  • 一方スズキ目ハタンポ科のキンメモドキさんはスカシテンジクダイさんと一緒に群れをつくることもありますが胸部から腹部が淡く光る発行生物なのです・・・発光メカニズムは餌であるウミホタルさんのもつ発光酵素を選択的に細胞内に取り込むことで発光しているという凄いやつです・・・キンメモドキさんは全く種類が違うのですがキンメダイさんに似ている事が名前の由来になっていて体の割に大きな丸々とした眼をしています・・・吻の先端は黄色くなっていて尾柄部にスカシテンジクダイさんのような黒点がなく黄味を帯びた赤色ボディをしています・・・でも中にはスケルトンのボディのキンメモドキさんもいますのでご注意ください・・・スケルトンだとどうしてもスカシテンジクダイさんと間違ってしまいます。
OLYMPUS DIGITAL CAMERA

コメント

タイトルとURLをコピーしました