小笠原総集編(ラ行~ワ行) ダイビング‐フォト‐tsubuankun

Dive-photo まとめ エリア

2023年9月に初めて小笠原に行ってきました。これから少しずつDiving-photoを掲載してまとめていきます。

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時刻表・運賃│小笠原海運 (ogasawarakaiun.co.jp)

ははじま丸(父島~母島間) 時刻表│小笠原海運 (ogasawarakaiun.co.jp)

リュウキュウヤライイシモチさんが口内保育してます

  • あなたはスズキ目テンジクダイ科のリュウキュウヤライイシモチさんで間違いないですよね?・・・ヤライイシモチさんの仲間は大きな犬歯状歯が発達していて体側には約8本の黒色縦帯がありますが確かに写真のお魚さんもそれくらいの縦帯があります・・・また幼魚の頃は尾柄部に黒色斑がありますが成長するとその形状は不明瞭になるそうで写真のお魚さんも微妙に残っていますね・・・リュウキュウヤライイシモチさんは尾鰭上・下葉は淡色で縁取られていて体長は17cm程度に達する大型種です・・・一般にテンジクダイ類は群れて生活しているものが多いのですが産卵期にはつがいになった2匹が群れを離れて遊泳します・・・離れた2匹は岩礁や造礁サンゴの周辺で縄張りを持ち産卵までの7日~10日間一緒に仲良く過ごします。
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  • テンジクダイ類の雌が1回に産む卵の数は6千~2万と言われていてかなり小さいのですが粘着糸で繋がっていて直径15mmくらいの卵塊状になっています・・・雄は放精後すぐに向きを変え卵塊を自分の口腔内に受け入れ口内保育に入ります・・・口内保育の期間は8日~10日で雄は単独で岩陰などで行いその間は餌をとらないそうです・・・写真のリュウキュウヤライイシモチさんも口が膨らんでいます・・・と言うことは現在口内保育中ということですね・・・お腹が空いているでしょうけど無事孵化してかわいい子供たちが見れるまで頑張ってください・・・リュウキュウヤライイシモチさんの眼付きが真剣ですがヨスジフエダイさんやノコギリダイさんが狙ってるからでしょうか?
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ルリメイシガキスズメダイさんは口をとがらせて何を想う?

  • スズキ目スズメダイ科のルリメイシガキスズメダイさんはイシガキスズメダイさんによく似ていますが背ビレの黒色斑はなく体にある黒色横帯の幅が広いことそれから眼の虹彩が青いことで区別できます・・・でもごく稀にこの黒色横帯がないルリメイシガキスズメダイさんもいるそうなのでちょっと困ってしまいますね・・・体の色はうすい黄色で眼が名前の通りきれいな瑠璃色をしており体長は7cmほどで潮通しの良いサンゴ礁やサンゴ礁外縁でチョコチョコチョコと暮らしています・・・ルリメイシガキスズメダイさんは神経質なのでサンゴさんの辺りで隠れたり出てきたり素早く出入りを繰り返しています・・・隠れるのか出てくるのかどっちかにしろと言いたくなりますね・・・でも下の写真のルリメイシガキスズメダイさんは「もううるさいなあ私の勝手でしょ!」とでも言っているようです。
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  • 先ほどごく稀に体の黒色横帯がないルリメイシガキスズメダイさんがいると言いましたが幼魚の時から色彩に2つのタイプが見られるそうです・・・子供の頃からはっきりと自分の意思を示しているなんて素敵です・・・写真のルリメイシガキスズメダイさんのように幅のある黒色の横帯を持つタイプと黒色の横帯を持たないタイプに分かれています・・・黒色の横帯のないタイプのルリメイシガキスズメダイさんは腹部から尾鰭にかけて黄色くなっています・・・ちなみによく似たイシガキスズメダイさんの体色は前半が茶褐色で体側後方にルリメイシガキスズメダイさんに似た大きな黒色横帯があります・・・でもその幅は狭めでルリメイシガキスズメダイさんの半分くらいで黒色横帯より後方は白くなっていて背鰭3~4棘の間に小さな黒色斑があります。

レンテンヤッコさん達の仲間は多すぎです!

  • アブラヤッコ属に属するヤッコさんはほとんどが全長10cmに満たない小型種ですがレンテンヤッコさんは体長20cmにも達するアブラヤッコ属の中では大型種になります・・・レンテンヤッコさんは水深20~30mの岩礁域で暮らしていて体の色は鮮やかな青~紫色で体側前半には青色斑が多数あり尾ビレは鮮やかな黄色をしています・・・レンテンヤッコさんは一夫多妻制で成長するとメスからオスへ性転換しますがメスはオレンジ色が濃くなりオスはより多くの青い斑点ができます・・・鮮やかな体色とタフな性格をしており雑食性でサンゴさんのポリプや小型甲殻類や藻類また他の魚の糞などを食べます・・・他のお魚さんの糞も食べるんですね・・・!
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  • キンチャクダイ科は8属91種で構成されアブラヤッコ属・キンチャクダイ属・サザナミヤッコ属・シテンヤッコ属・シマヤッコ属・タテジマヤッコ属・ニシキヤッコ属・Holacanthus属があります・・・こんなにたくさん仲間がいて種類も多くしかもよく似ているお魚さんが多いので「この子はだあれ?」ということがよくあります・・・いつも区別がつかずよく困っています・・・キンチャクダイ科のお魚さんは鮮やかで美しい体の色をもつ種類が多く一般には「ヤッコの仲間」として親しまれています。
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  • キンチャクダイ科のお魚さんはほとんどが水深20mより浅い海の岩礁やサンゴ礁の辺りで暮らしていて深い所にまで生活領域を広げている種類は稀です・・・どこにでも他の人とは違う場所で孤独を楽しんでいる孤高の存在はいますね・・・悪いことではないと思います・・・いつも右に倣えだと何かあった時に仲間が全滅しかねないですからね・・・これも生き抜いていくための知恵なのかもしれません。
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  • 体の色は成長段階によって著しく変化し稚魚と成魚ではまったく異なる色彩・斑紋を呈することがしばしばありそんな時は本当にあなた達は親子なのと疑いたくなります・・・親子だと知らされてびっくりすることが多々あります・・・また性別による体の色の差が大きい種類が多いのもキンチャクダイ科のお魚さん達です・・・そんなことはないと思いますが親子であることが分からないキンチャクダイさんの親子もいるのではないでしょうか?
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  • キンチャクダイ科の多くは雌性先熟型の雌雄同体ですべての個体が当初はメスとして成長しある程度大きくなるとオスに性転換します・・・1匹あるいは複数の大型のオスによってハーレムが形成されますが繁殖行動については詳細が明らかになっていない種類が多いそうです・・・キンチャクダイ科は著しく平べったい体型をもち一見してチョウチョウウオ科の仲間によく似ています・・・でもキンチャクダイ科には前鰓蓋骨にチョウチョウウオ類にはない強いトゲがありまたオスにはこのトゲが2対あります・・・またチョウチョウウオさんの仲間に見られる腹ビレの付け根のトゲや浮袋の突起をキンチャクダイ科はいずれも持っていません・・・キンチャクダイ科のお魚さんは連続した一つの背びれをもち多くの種類では背ビレ・臀ビレの中央から後方にかけての軟条が大きく発達していて後方に細長く突き出ることもあります。
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オヤビッチャさんとロクセンスズメダイさんはよく似てる!

  • 海の中には本当によく似たお魚さんがたくさんいますがその中にスズキ目スズメダイ科のオヤビッチャさんとロクセンスズメダイさんがいます・・・どちらも体側に5本の幅広い黒色横帯があってサンゴ礁の周りをチョコチョコチョコチョコと泳ぎ回っている姿はかわいいのですがパッと見では区別がつきません・・・でも実はロクセンスズメダイさんの尾鰭両葉には太く明瞭な黒色線がありますのでそこを見れば容易に区別ができるのです・・・言われてみれば確かに大きな違いなのですが海の中で見ているとあれっと思ってしまいますよね。
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  • その他にロクセンスズメダイさんの背中は青みが強く腹部は白っぽいのですがオヤビッチャさんの地色は灰色ですが背中はやや黄色味を帯びています・・・また通称でシリテンスズメダイさんと呼ばれるお魚さんもオヤビッチャさんに酷似していますが尾鰭基部に2つの小黒点があるなどの特徴でオヤビッチャさんと見分けることができます・・・と言ってもそんな違いダイビング中に区別するのは困難かもしれませんね・・・またオヤビッチャさんの地色は求愛期になると青くなるそうですが黄色とか赤の方が求愛中という感じがしませんか?・・・勝手な意見ですみません。

ワモンイボウミウシさんは2次鰓がない・・・?

  • ワモンイボウミウシさんの体の地色は淡いピンク色です・・・海の中ではよくわかりませんでしたが写真を撮るときれいなピンク色がわかりますね・・・背中側は亀甲状の網目模様になっておりその内側に淡いピンク色の浮き輪のようなイボ状突起がたくさんあります・・・他のイボウミウシさんたちと違って模様が輪になっていて先生から花丸をたくさんもらっているようです?・・・タコの吸盤のようにも見えますか?・・・外套膜最外周は淡いピンク色の細線で縁取られていてその内側に黒色の線が入っています・・・ちょっとわかりづらいですが触角は前方の白い浮き輪のようないぼ状突起の上にちょこんとある黒いのが触角です・・・大きさは30mm程度の一見地味ですがよくみるとかわいいワモンイボウミウシさんです。
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  • ウミウシさんを漢字にすると「海牛」で頭にある触角が牛の角のように見えることが由来のようです・・・英語圏でもアメフラシのことはsea cow(海の牛)といいいますが一般にウミウシは英語ではsea slug(海のナメクジ)と呼ばれているそうです・・・海の宝石と言われるウミウシさんもナメクジさんと言われるとちょっとかわいらしさが半減してしまいませんか?・・・ウミウシさんは軟体動物の仲間で貝殻を捨てた巻貝の一派でありますがその形や生態それに食性なども千差万別です・・・ウミウシさんによく似たヒラムシさんがいますがヒラムシさんの仲間は体が平たく頭部の触角はシンプルで背中には特に構造物がありません・・・ウミウシさんは頭に立派な触角があり背中後半に二次鰓があります・・・でもイボウミウシさんの仲間は二次鰓を持たないことが特徴になっています・・・ウミウシさんの世界は複雑すぎて奥が深すぎです。

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