イソカイカムリさんのその帽子でか過ぎじゃないですか?無理しないでね!
- 下の写真の何処にエビ目カイカムリ科カイカムリ属のイソカイカムリさんが居るかわかりますか?・・・イソカイカムリさんにピントがいまいち合っていないのでわかりずらいと思いますがピンクっぽい色の棒状のサンゴの下でムンズと踏ん張っている小さい黄色いのがイソカイカムリさんです・・・こんなに小さい体なのにこんなにでっかいサンゴを背負って重いだろうし邪魔にならないのでしょうか?・・・このイソカイカムリさんはもしかして「こんなに大きなサンゴでも軽々と持ち上げられるんだよ」って力自慢でもしているのでしょうか?・・・ものすごく力持ちなのは認めますがもう少し小さなサンゴを背負ったほうが動きやすいと思うのは私だけでしょうか?・・・イソカイカムリさんにとってはいらぬおせっかいですかね?

- イソカイカムリさんという名前は貝殻などを背負うということから名づけられていますがこのイソカイカムリさんはサンゴを背負ってうまく擬態しているつもりの様です・・・こんなに小さい体なのに一生懸命踏ん張っているイソカイカムリさんの姿を見ると思わず微笑んで「頑張れ~!!」て応援してしまいます・・・イソカイカムリさんにもいろいろ仲間がいてミゾカイカムリさんやフクイカムリさんにワタゲカムリさんなどいますが区別がよくわかりません・・・磯や浅海でどのカイカムリさんもカイメンや群体ボヤなどを背負っています・・・もう一度言いますが「イソカイカムリさ~ん!ピンクの帽子似合ってますがもう少し小さい帽子の方がいいと思いますよ~!!」

- ちなみにミゾカイカムリさんは浅いサンゴ礁に生息していて外敵に見つからないように第4脚を使いカイメンや海草の切れ端を背負っています・・・海草群落で暮らしているミゾカイカムリさんはカイメンよりも海草を多く背負っておりハサミで器用に海藻の大きさを整えていて担いでいます・・・海草は敵の目を欺くだけでなく餌にもなり枯れてくると新しいものと取り替えるそうですが頭がいいというか合理的ですね・・・フクイカムリさんは日本固有種で甲は前後左右に強く湾曲していて3番目と4番目の歩脚は貧弱でやや上を向いてついていてこの足を使って海綿などを被るように背負っています・・・太平洋側は東京湾から高知県に日本海側では青森県から福井県にかけて棲息しています・・・ワタゲカムリさんの甲は短い軟毛で覆われていて綿毛のようになっていて背中に2対の小さな脚を持ちカイメンなどを背負います。

- このイソカイカムリさんは頭にナポレオンの帽子のようなカイメン(サンゴ?)をのっけていますがおそらく擬態して隠れているつもりなのでしょうがバレバレです・・・のっけた表情が実にキュートでドヤ顔なのですがちょっと抜けた感じが絶妙なイソカイカムリさんです・・・カイカムリさんの仲間には大型で甲幅20cmのオオカイカムリさんやカイメンや群体ボヤを背負っているイソカイカムリさんやミゾカイカムリさんやフクイカムリさんやワタゲカムリさんなどの小型種がいます・・・イソカイカムリさんの甲は幅の狭い楕円形になっていて背面が丸く盛り上がり一面に硬い短毛で覆われ後2対の脚は短くて背中側に位置し先端が鉤づめ状になっています・・・この脚の鉤爪でカイメンなどを上手にしっかりと掴んで背負って隠れているのです。

- カイカムリさん達は世界に約 130種も暮らしていてそのうち日本では約 30種が知られています・・・雑食性でヒトデさんなども食べているそうですが何度見てもイソカイカムリさんは愛嬌があって可愛いやつです♪・・・イソカイカムリさんはフクイカムリさんに良く似ていますがはさみ脚に不規則な顆粒や隆起があるフクイカムリさんと違ってイソカイカムリさんのはさみや歩脚は平滑に近いそうです・・・この写真だとはさみ脚に顆粒の様な物はみえませんからイソカイカムリさんだと思いますがそれにしても生きていくために真剣にカイメンなどを背負っているそのおまぬけ感がたまりません・・・背負っているものがかぶり物のちょんまげに見えて仕方が無いのですが下の写真のイソカイカムリさんは幸せそうに何かを食べていますね!!

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