日本で見かけるウミガメさんのタイマイさんとアオウミガメさん!あなたはどっち?その違いは何処?その見分け方は? 『カメの仲間』 総集編 diving-photo‐tsubuankun

Dive-photo まとめ 分類
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あなたはタイマイさん?アオウミガメさん?どっちなんだい!

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  • さてこの下の写真のウミガメさんの名前は何と言うでしょうか?・・・そうです!カメ目ウミガメ科タイマイ属のタイマイさんです・・・ダイビング中によく見かけるウミガメさんはアオウミガメさんかタイマイさんなのですが潜っている時「あ!ウミガメさんだ!かわいいなあ!」ぐらいの気持ちで今までは撮影していました・・・でも違いがわかるとまた興味が変わってきますし見る目も変わってきますね・・・タイマイさんの特徴は①嘴が尖っている②目の後ろ側の黒いウロコが3枚でさらにその後ろ側のウロコが少ない③下あごにも黒い部分がある④甲羅の後ろ半分の縁がギザギザ飛び出ている・・・アップなので④はわかりませんが①②③はよくわかります・・・タイマイさんはサンゴの死骸を嘴や前肢で取り除いてサンゴの隙間にいるカイメンなどを食べています・・・タイマイさんは以前べっこう細工用に乱獲されたり生息地であるサンゴ礁の白化現象で激減してしまいました・・・それにガス田や油田開発・原油による海洋汚染によってまた漁業による混獲などによって生息数は減少しているそうです・・・ダイビング中に見かけるとついつい写真を撮りたくなるかわいくて癒されるタイマイさんですがたいへんな危機であることを理解しないといけないですね。
タイマイ‐ケラマ
  • ちなみに下の写真はカメ目ウミガメ科アオウミガメ属のアオウミガメさんですが違いがわかりますか?・・・アオウミガメさんの特徴は①タイマイさんと違って嘴が尖らない②目の後ろ側の黒いウロコが4枚でさらにその後ろ側に細かいウロコがたくさんある③下あごは白い④甲羅の後ろ半分の縁がギザギザ飛び出ていないです・・・下の写真からは④についてはわかりませんが①②③は上の写真と比較するとよくわかりますね・・・遠くから見ていると違いがよくわかりませんが近くでよく観察すると全然違いますよね!・・・アオウミガメさんは主に水深の浅い沿岸域で暮らしていますがこれは主な食物である海藻が生育可能であることによるものだそうです・・・アオウミガメさんの幼体は外洋の表層に浮遊する藻類などに隠れて生活し甲長30センチメートルまで成長すると沿岸域へ侵入してきてそこで生活するようになると考えられています。
アオウミガメ‐ケラマ
  • 世界には全部で7種類のウミガメさん達が生息していますがタイマイさんはその中でも日本近海で見られる貴重なウミガメさんの一種です・・・タイマイさん以外にも日本ではアオウミガメさん・アカウミガメさん・ヒメウミガメさん・オサガメさんといった種類のウミガメさんが観測されています・・・でもダイビング中に見られるウミガメさんはほとんどアオウミガメさんかタイマイさんのどちらかになります・・・下の写真はタイマイさんですがサンゴの隙間をじっと見ていますからそろそろ食事の時間ですかね・・・タイマイさんは甲羅の長さは60cm~90cmぐらいで甲羅の色は黄色く黒褐色の斑紋が入っていてこの写真ではいまいちよくわかりませんが後縁は鋸状に尖っているのが特徴です・・・タイマイさんの頭部や四肢の背面は黄色く縁取られた黒褐色の鱗で覆われていますが腹面は黄色になっていて泳いでいる時はよくわかります・・・カメさんというとどうしてもノロノロしている印象がありますが泳ぎは意外と速くあっと言う間にスイスイと遠くへ行ってしまいます。
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  • タイマイさんの口は嘴の様に尖っていてサンゴの隙間にいる獲物を食べるのに適した形をしていて主にカイメンさんを食べますがクラゲさんやホヤさんやエビさんやカニさんなどもエサとする雑食性のカメさんです・・・サンゴさんの死骸をクチバシや前肢で取り除いて隙間にいる獲物を上手に食べますが写真のタイマイさんも獲物を見つけたのかクチバシでツンツンツンとつつき始めました・・・下の写真のタイマイさんは豪快にサンゴさんを砕いて食事をしていますから頭の周りにまるで白煙が立ち上っている様です・・・タイマイさんは日本では古くは飛鳥時代〜奈良時代から続くべっ甲細工の原料として用いられました・・・1975年にワシントン条約が発効してからもタイマイさんの日本への甲板の輸入が続けられていましたが国際社会からの批判が大きく1993年にタイマイさんの輸入は停止されました。
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  • 下の写真でもタイマイさんが鋭い嘴でサンゴをガリガリかじって一生懸命食事をしていますが隣でベラさん達が少しでもおすそ分けをもらおうと抜け目なくじっと待っています・・・その眼つきが何ともかわいいと言うかちゃっかりしているというか面白い顔をしています・・・「早く僕たちにも食べ物少しわけてよー!お願い少しでいいから!」「タイマイさんが食べ損ねたらすかさず横取りして食べてやる!」といった感じの眼つきでしょうか?・・・ベラさん達にしてみれば自分達でガリガリせずに美味しい食べ物が食べれるんだから楽と言えば楽ですよね・・・それにしてもタイマイさんも周りには目もくれず一生懸命ガリガリしていますがよっぽどお腹が空いていたんでしょうね・・・ベラさん達タイマイさんの食事タイムを邪魔したら駄目ですよ。
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  • タイマイさんもお腹が少し満たされたのか周りのベラさん達にやっと気づいたようです・・・「ベラさんそこに居たの?何何々~!そうかあベラさんもお腹すいているんだね?少し分けてあげるね!ほらそんなに急がなくていいからゆっくり食べなよ!」と優しい目でタイマイさんがじっと見守っているようです・・・ベラさんの顔がサンゴの陰に隠れて見えませんがきっと「わーいわーい!タイマイさんありがとう!おいしいね!」と喜んでニコニコ顔で食べていることでしょう・・・「ここの食べ物おいしいでしょ!いっぱい食べてね」ってタイマイさんがベラさん達にやさしく話しかけているみたいです・・・人間界の世知辛さと違って必要以上に食べ物を独り占めしない自然界の温もりというものを感じさせる一面でした。
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  • 下の写真のタイマイさんはお腹がいっぱいになったのか眼がとろんとして何だか眠そうです・・・でも食後すぐに寝てしまうと太ってしまうからと手足をグッと伸ばして背伸びの運動をしているようです・・・「お腹いっぱいになって満足満足!ちょっと眠くなってきたけど長生きのためには生活習慣病に気を付けないとね!さあ運動運動!食後の運動はちょっと面倒くさいけど太ると甲羅が窮屈になるからね!仕方がないから少し泳いでこよう!」・・・そんな微笑ましい呟きがタイマイさんから聞こえてきそうです・・・確かにこのタイマイさん甲羅の大きさからしてちょっと太り気味の様な気もしますが大丈夫でしょうか?・・・「あんまり見ないでよ!ちょっと太り気味なのは自覚してるから!だから運動するって言ってるじゃないの!」
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  • めんどくさそうにタイマイさんが食後の運動にノロノロと出かけた後ツノダシさんがタイマイさんの食事の跡をつついておすそ分けをいただいています・・・下の写真ではタイマイさんのお尻の部分が写っていますが4番目の特徴である甲羅の後ろ半分の縁がギザギザ飛び出ているがよくわかりますね・・・ちなみにツノダシさんによく似たハタタテダイさんというお魚さんがいますがその違いはハタタテダイさんは眼がクリクリして尾鰭は黄色です・・・一方写真のツノダシさんは尾鰭は黒く眼は周りの色と同じで目立ちません・・・また口元もかなり突出していますし黒く縁どられた黄色の部分がありますのでハタタテダイさんとは区別ができると思います・・・このツノダシさんは一生懸命息をフーっと吹きかけてエサは何処かな?って探しているみたいです。
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