カエルアンコウ科はアンコウ目の下位分類群の一つです。世界中の熱帯および亜熱帯域で暮らしていて体は小型で太短く擬態の為に棘や突起を持つ種もいます。擬態によって捕食者にも獲物にも気づかれにくく多くの種は体色を変えられ藻類やヒドロ虫など他の生物で体を覆う場合もあります。この擬態を利用しほとんど動かずに獲物をおびき寄せ0.006秒で捕食するそうです。
色白のカエルアンコウさんの方が写真映えしませんか? 小笠原
- カエルアンコウさんはカエルアンコウ科に属するお魚さん達の総称でかつてはイザリウオさんと呼ばれていましたが「いざり」という単語は足の動かない人を指す差別用語であるとして改名されました・・・カエルアンコウさん達は泳ぎが下手な種が多く普段は流れに身を任せて周りの岩などに擬態しながらほとんど動かずユラユラユラユラしています・・・きっとせわしなく動くのがきらいなのでしょうがカエルアンコウさんの周りでは時間がゆったりと流れているように感じます・・・たまにはカエルアンコウさんのようにゆったりとした時間を過ごすのもいいものです・・・でもたまに前足のような胸びれを使って海底をヨチヨチヨチヨチと歩き回ることもあります・・・下の写真のカエルアンコウさんは前足?胸鰭でしっかりと体を支えていますね。
- 上の写真の色白のカエルアンコウさんは周りの色にすっかり溶け込んで遠くから見たら岩の一部にしか見えませんでした・・・でも近くに来てよく見てみると確かにカエルアンコウさんで円らな小さな瞳に大きく開きそうな口と頭部にはエスカと呼ばれる擬餌の付いた突起を持っています・・・実はカエルアンコウさんはこのエスカを使って小型の甲殻類やお魚さんをおびき寄せて食べる策士なのです・・・普段ゆっくりとした動きしか見せないカエルアンコウさんですがこの時ばかりは素早い動きで口を大きく開いてバクっと一気にいきます・・・さすが策士のスナイパーといった感じですかね。
- 上の写真のカエルアンコウさんは小さな瞳でこちらを見ていますがちょっと前のめりで「君たちがそこにいると食事ができないじゃないか・・・小魚さん達がみんな逃げちゃうよ!」と訴えかけているようです・・・すみません写真を取ったらすぐに移動しますのでお邪魔いたしました!!・・・下の写真は色黒のカエルアンコウさんなのですがどこがどうなっているのかよくわからないですね・・・カエルアンコウさんの正面からの写真なのですがわかりますかね?色白のカエルアンコウさんより眼が大きいような気がします・・・また同じカエルアンコウ科に属するカエルアンコウモドキさんという方もいらっしゃいましてサンゴ礁域の浅い所の転石の下などに隠れ棲んでいます・・・体の色は淡茶褐色~橙黄色で体側には不定形の濃茶褐色の斑模様がありカエルアンコウさんに見られるエスカは無くイリシウム(釣竿)のみを持つのが特徴になっています。
カエルアンコウさんの匠の技!(改)セブ
- ユニークな風貌で人気を集めるカエルアンコウさんは海底の岩礁や砂地に岩かと思うような風貌でどっしりと居を構えています・・・特徴的なのは誘引突起の疑似餌をちょろちょろちょろちょろと使って小魚さんがエサと間違えて近づいてくるのを待ち伏せすることです・・・待ち構えている時は波に揺られながらゆうらゆうらしてのんびりとしているように見えますが小魚さんが近づいてきていざ捕食する時は大きな口を開けて獲物を一気に丸飲みします・・・なかなかの早業で匠の技を感じますよね・・・胸びれの筋肉はよく発達していて筋肉粒々の肉厚な胸ビレと腹ビレを手足のように器用に使って海底をのしのしと歩きますが遊泳はほとんどしません・・・まさに匠の頑固おやじといった感じです。
- カエルアンコウさんの体は卵型でやや生活習慣病タイプのぽっこり体形で眼は極めて小さく老眼なのではないか?という印象を与えてくれます・・・口は大きく斜め上に開いていていつもむっとしているへの字口の頑固じじいを感じさせる口元です・・・体には小さな棘や皮弁が密生していて写真のカエルアンコウさんはほほにシミが浮き出ていて歴史を感じますね・・・変な印象を与えてしまったかもしれませんが大きくてがっしりした体形に小さなつぶらな瞳がかわいいカエルアンコウさんです・・・それにしてもじっと獲物を待ち伏せしているカエルアンコウさんは海底の岩などと見間違えそうです。
- カエルアンコウさんは体の色は白色やオレンジ色や赤色や黄色のものなど様々で斑や縞模様があるものなど変化が大きく実に多彩です・・・その中でも黄色から灰褐色のものが多いようです・・・周りの環境に合わせて目立たないようにしながら疑似餌で小魚さんを待ち伏せする匠のスナイパーカエルアンコウさんです・・・この科は従来「イザリウオ科」とされていましたが日本魚類学会の「日本産魚類の差別的標準和名の改名最終勧告」に従いカエルアンコウ科と改名されました。
自分が信じた一つの道を何十年と磨き続ける
そんな極めて稀有な存在として認められ
しかもそれを次の世代へ引き継ぐことができれば
匠としてこの上ない幸せである
私もそんな人生を送りたいものである!
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