クマノミさんの不思議な生態は?(改)柏島
- スズキ目スズメダイ科のクマノミさんはイソギンチャクさんの中にサッと隠れてしまいますがイソギンチャクさんの触手には毒があるのでクマノミさんを食べようと思ってやって来たお魚さんも隠れられると「仕方ないなあ!」と諦めるしかありません・・・食べようとしたお魚さんにしてみればクマノミさんを食べるために自分が死んでしまったら元も子もないですもんね・・・でも他のお魚さんが恐れるイソギンチャクさんの毒にクマノミさんが平気な訳は何なのでしょうか?・・・実はクマノミさんは身体が特殊な粘液で覆われていてその粘液があるためにイソギンチャクさんの毒が効かないと言われています・・・特殊な粘液のおかげでイソギンチャクさんという強力な仲間を味方につけたなんてクマノミさんってすごいですね!・・・イソギンチャクさんのおかげでクマノミさん達は平穏な暮らしを保っていますがクマノミさんが赤ちゃんの頃はその粘液がまだなくイソギンチャクさんには近づかずに水面で漂って生活をしているそうです・・・そう言われれば下の写真のような小さな赤ちゃんクマノミさんは隠れるのが下手だったような・・・?
- それからご存じの通りクマノミさんは成長する過程で性転換をします・・・生まれてきた時は「両性生殖腺」というものを持っていてオスでもメスでもありませんが基本的には成長してオスになります・・・クマノミさんはイソギンチャクさんのまわりに数匹のグループで暮らしていてそのグループの中で1番大きく成長したクマノミさんだけが性転換をしてメス(女王様?)になります・・・そしてそのグループの中で2番目に大きいオスとペアになって産卵をします・・・グループの中のメスがもしも死んでしまったら2番目に大きいオスが性転換をしてメスになり子孫を残すという不思議な生態をしています・・・自然界の神秘ですね・・・卵の世話はパートナー以外のオスがするそうで大切な子孫はみんなで守るクマノミさん達なのです。
クマノミさんの子孫を残すための独自の世界観
突然ですが子孫と言えば老子の言葉
「児孫のために美田を買わず」
子孫のために財産を残せば子孫は楽ができる
でもその為に堕落してしまう
人は自ら志を高く辛く苦しい経験を経ることで強くなる
親から与えられた安全な人生は人を駄目にする
確かにそうかもしれない
でも完全にそうできない自分もいる
やっぱりバランスですかね?
グルクマさんの群れが大きな口を開けて食事中!(改)セブ
- この写真の群れはおそらくスズキ目サバ科のグルクマさんだと思うのですが大きな群れで何か捕食中です・・・グルクマさんは動物プランクトンや小魚さんなどを食べますがプランクトンを濾過摂食するために鰓耙がよく発達しているそうです・・・近くで見るとグルクマさん達の「俺のごちそうだ!腹いっぱい食ってやる!」と言うような必死な表情が面白いですね・・・少しでもたくさん食べて生き抜くんだ!という強い意志が感じられますがそんなに大きく口を開いて顎がはずれないのでしょうか?・・・ちょっと心配になりますがグルクマさんにとっては普通のことなのでしょう!・・・グルクマさんの成魚は全長40cmほどでマサバさんやゴマサバさんに比べると小型ですが体高が高く太短くスマートな身体とは言えないお魚さんです・・・グルクマさんの背中側には黄緑色の地に黒い斑点列が縦方向に並んでいます。
- ちなみにマサバさんは全長50cmほどとグルクマさんより大きく身体は前後に細長い紡錘形で短い吻が前方に尖っていて横断面は楕円形です・・・グルクマさんに比べるとかなりスマートな体形ですね・・・マサバさんの背面は青緑色の地にサバ類独特の黒い曲線模様が多数走り側線より下の腹面は無地の銀白色をしています・・・よく似たゴマサバさんは腹面に小黒点が散在することと体の断面が円形に近いことで区別できます・・・この時グルクマさんは動物プランクトンを食べていたようですが光の加減でお腹を一杯にしようと必死で開けた大きな口と顔だけが妙に光り輝いていました・・・なかなかいい表情だと思いませんか?
グルクマさんは必死に生きています
顎が外れそうになるくらい大きな口を開いて必死に食べています
グルクマさんにとって生きるのも日常で死んでいくのも日常
人も同じなのですが何故か人は2度死ぬという
それは肉体が滅びた時とみんなに忘れ去られた時の2度だと言う
だから人としての努力を決して怠らないでいたい!
ただただ死に向かうだけの人生は如何なものか?
人は必ず死を迎えるのだから死ぬ時を知り生くべき時を知っていたい
絶対は絶対にないのだから必死に生きてこそ光を放つことができる
理念を持ち信念に生きることができればそれで悔いは無し
必死に生き抜いた人は死んでもその人の影響は死ぬことはない
そして自分が死ぬ時に一緒に持っていけるものは?
それは富ではなく愛情にあふれた思い出だけ
グルクンさんは興奮すると赤くなるって本当なの? パラオ
- 沖縄県ではタカサゴ科のお魚さんをグルクンさんと呼んでいますがこの群れはスズキ目タカサゴ科タカサゴ属のタカサゴさんですかね?・・・それにしてもタカサゴさんがすごい数で元気に泳ぎまわっていますがなかなか壮観で迫力があります・・・タカサゴさんは全長は30cmほどで体は前後に細長い紡錘形をしていて頭部が小さく尾鰭は大きく二叉し上下の先端がそれぞれ黒くなっています・・・それから背と体側には黄色の細い縦線が2本ありますがタカサゴさんは体側の縦線が側線より下にあることで同属のニセタカサゴさんと区別できます・・・タカサゴさんは通常泳いでいる時は身体の色が青緑がかっていますが夜の休息時や興奮している時また死んで水揚げされた時などは体が赤くなり極端に体色が変化します・・・そのため生体を見たことがない人には赤っぽい魚として認識されていますが実はとても美味しいお魚さんなのです・・・でも鮮度が落ちやすいお魚さんなので新鮮なうちは刺身で食べれますが私はやっぱりから揚げの方が大好きです。
- ちょっと残念な気がしますがタカサゴさんの名前は能楽のタカサゴとは関係なく「たか」岩礁「さご」細魚という意味だそうです・・・あれ?よく見るとこのお魚さんはタカサゴさんではなくスズキ目タカサゴ科クマザサハナムロ属のクマザサハナムロさんですね・・・クマザサハナムロさんの体長は25cm程度で水中では背側が青く見え腹側は白く見え体に細い縦帯があって尾鰭の両側に黒色帯があるのが特徴です・・・クマザサハナムロさんも危険やストレスを感じると体色が赤色や斑点などに変化し死ぬと体色は赤色になるそうです・・・潮通しのよい岩礁やサンゴ礁の周辺を群れで回遊しながら主にプランクトンを食べているクマザサハナムロさんですが一見してタカサゴさんによく似ています・・・でもクマザサハナムロさんの尾鰭にははっきりとした黒色の帯が見られますがタカサゴさんの尾鰭は帯状にはなってなく上下両葉の先に黒っぽい斑が見られるだけなので見分けることができます。
タカサゴさんとクマザサハナムロさんは似ているけどちょっと違う
でもこのちょっとした違いが大きな影響を引き起こすことが多い
例えば笑顔を増やすというちょっとした態度の変化で関係が良くなる
毎日5分運動追加というちょっとした習慣の変化だけで健康が向上する
ありがとうという言葉の回数を増やすだけで感謝の気持ちが広がる
小さな違いが積み重なると大きな変化をもたらす
小さな変化が自分の生活に大きな影響を与えた経験を思い出してみる
今日からどんな小さな変化を起こしましょうか?
クレナイニセスズメさんが言いたい独白は?(改)パラオ
- スズキ目メギス科クレナイニセスズメ属のクレナイニセスズメさんの体は全身が綺麗な紫色で鰭は透明になっていて個体によっては色が抜けて薄紫色になっているクレナイニセスズメさんもいます・・・この写真のクレナイニセスズメさんの様に全身パープルピンクでなかなかド派手なお魚さんなのです・・・クレナイニセスズメさんがこちらを睨んで「どうだ!俺たちの身体はド派手でカッコいいだろ」って言っているようです・・・でも海の中では岩陰に隠れていることが多く水中では最初に赤系の色が吸収されるのでクレナイニセスズメさんを見つけてもこの写真と同じようにド派手な色をしているわけではありません・・・海の中でこのクレナイニセスズメさんを観るとお魚さん同士ではどのように見えるのか想像が付きませんが意外や意外なかなかシックな濃い紫色に見えます・・・「あれ!この方はクレナイニセスズメさん?違うお魚さんではないですか?本当にクレナイニセスズメさんですか?」とびっくりしてしまいますよ~。
- クレナイニセスズメさんは成魚でも全長6センチメートルくらいしかなく暗がりが好きみたいで潮通しのよいサンゴ礁の縁などオーバーハングの陰などをよく見るとチョロチョロチョロチョロしている小さな姿を見かけます・・・光を当てないと地味な感じのクレナイニセスズメさんなので「あ!クレナイニセスズメさんがいた!」って気づきにくいですが水中ライトを当てるとガラリとイメージが変わります・・・本当にあれ!と思うぐらいの豹変ぶりで美しい青紫色の身体であることからパープル・リップスティックとも呼ばれているそうです・・・パープル・リップスティックなんてとてもお洒落な名前ですがクレナイニセスズメさんも気に入っていますかね。
- クレナイニセスズメさんはとても臆病で警戒心が強いため危険を感じるとすぐに岩穴に隠れてしまいます・・・上の写真のクレナイニセスズメさんはビビりながらもこちらを向いて歯を食いしばっているようです・・・「なんだよ!俺をニセと呼ぶのはお前か?俺は偽物じゃないぞ!!お前たちが勝手に名前を付けただけじゃないか!」って文句を言っているようです・・・でも文句をつけるのも一瞬でカメラを向けるとあっと言う間に逃げてしまいます・・・下の写真のクレナイニセスズメさんはピンボケになってしまいましたがちょっと仏頂面をしている様です・・・このクレナイニセスズメさんも文句を言いたげな表情ですがその仏頂面も何故かかわいいクレナイニセスズメさんです。
うわべだけで物事を判断するのは如何なものでしょうか?
表面的な情報だけに頼って判断すると誤解や偏見を生む原因になります
物事や人の本質を理解するためには深く掘り下げて考えることが必要です
私たちは日常の中で瞬間的な判断を求められることが多いものです
それでもの少し時間をかけて背景などを理解しようとする姿勢が重要です
相手の行動や言葉の背後にある感情や理由を考えることが大切で
その事により正確な判断ができるようになります
本当の姿は知ろうとする自分がいて初めて本物を知ることができるのでは?
クロオビマツカサさんのへの字眉毛って愛嬌を感じます! 小笠原
- 大きな目に鰓蓋膜と主鰓蓋骨に暗色域が帯のようにつながって眉毛のように見えるのはキンメダイ目イットウダイ科のクロオビマツカサさんですね・・・体長は15cm程度で体は側扁していて下顎の先は上顎よりも突き出ていて他の同属のものに比べると鱗は小さくなっています・・・体の色は薄い赤色で一見してアカマツカサさんとよく似ていますがアカマツカサさんは黒色帯が繋がっていないことや体の色も鮮やかな赤色であるなどの違いがあります・・・またウロコマツカサさんやナミマツカサさんなどにもよく似ていますがウロコマツカサさんの尾びれ上下両葉の端や背びれやしりびれの端は黒っぽくなっていて体の色は薄い赤色をしていますが白っぽく見えることもあります・・・またナミマツカサさんは胸びれ腋部には小さな鱗があり鱗の大きさなどで見分けることができるとされていますが個体差などもあり外見だけで判別するのは難しいです・・・それにしてもへの字眉毛の様で愛嬌がありますよね。
- クロオビマツカサさんが属するイットウダイ科は8属からなりアカマツカサ亜科とイットウダイ亜科の2亜科に分けることができます・・・アカマツカサ亜科の魚種は前鰓蓋に長大な棘がないことなどが特徴でイットウダイ亜科の魚種は前鰓蓋骨の隅角部に長大な棘があることが特徴になっています・・・世界で8属約80種が知られ日本には6属40種が暮らしていて多くの種類が浅海の岩礁域やサンゴ礁にすみ夜活発に活動するものが多いようです。
友達が欲しいの?クロガシラウミヘビさん咬まないでね! ケラマ
- ウミヘビさんって泳いでいるとよくウミヘビさんの方からくねくねくねと近づいてくるんですよね・・・ウミヘビさんにしてみればあの変な動きをする生き物は何だろうって好奇心旺盛にダイバーの方に興味を示しているだけなのでしょうが・・・ウミヘビさんが別に襲ってきているわけではないのですがやっぱり怖いですね・・・歯は短くウエットスーツを貫通することはないとは聞きますがどうしても毒蛇さんのイメージがあるので怖いですね・・・このウミヘビさんは有隣目コブラ科ウミヘビ属のクロガシラウミヘビさんですが非常に強い筋肉毒・神経毒を持ち噛みつくこともあるので注意しましょう・・・クロガシラウミヘビさんがこちらを睨んでいるように見えますが沿岸部の浅い砂泥底やサンゴ礁周辺で見られ背面は黄色がかった灰色で腹面はクリーム色をしており全身に渡って40~50本の黒い帯が並んでいます・・・胴体に対し頭と首がとても細くアナゴ型の細長い魚類を主食とし小さな頭は砂に頭を突っ込んでこれらの魚を獲るのに適しています・・・クロガシラウミヘビさんは胎生で夏から秋にかけて1〜8匹の仔ヘビを海中で産みます。
- ウミヘビさんに共通ですが尾はへら状に側扁し水中で推進力を得やすい形になっていて泳ぐ際は体を横にくねらせて泳ぎますが横縞を持つ種類が多いようです・・・またこれもウミヘビさんに共通ですが鼻孔は頭部の上にあり水面での呼吸がしやすくなっておりまた鼻孔には閉じる弁が付いていて水中で閉じることができます・・・鼻の穴の中に海水が入ったら嫌ですもんね・・・クロガシラウミヘビさんは最大全長は雌で130 cm雄で110 cmほどで尾は全長の10%程度を占めています・・・先ほども申し上げましたがウミヘビさんは好奇心旺盛でくねくねと近付いてくることはよくありますが性質はおとなしい種類が多いです・・・でも手で持つなどすると当然咬まれることがありますのでそのような行為は絶対にやめましょう・・・ウミヘビさんの毒は神経毒で咬まれると麻痺やしびれから呼吸や心停止になることもあります・・・ウミヘビさんにもし咬まれたら速やかに陸もしくは船上に上がり対処しましょう・・・ 応急処置として傷口よりも心臓に近い部分をタオルなどで縛り傷口を洗い流しながら毒を絞り出しましょう。
クロガシラウミヘビさんの怖い神経毒
毒は自然界で多くの生物が持っています
身を守るためや捕食するための物質です
蛇の毒は獲物を麻痺させるために使われます
毒キノコの毒は自分を食べられないようにするためです
毒は種類によって異なる効果を持つ生体機能を妨げる成分です
話は変わりますが毒と薬は化学的には非常に近い存在です
例えばボツリヌストキシンは強力な毒だけど
適量を使えばボトックスとしてシワ取りの美容治療に使われます
反対に薬も過剰に摂取すれば毒となることがあります
つまり量と使用方法次第で毒にも薬にもなる物質であるということ
どこかで聞いたような話と思いませんか?
人生も同じで様々な場面で様々なバランスが重要だということ?
シマシマ軍団のクロヒラアジさんが勇敢に出動!(改)パラオ
- スズキ目アジ科のクロヒラアジさんは珊瑚礁周辺で群れをなすことが多いお魚さんで体の側面に7本の帯があり中央のものは「く」の字型に折れ曲がっているので比較的わかりやすいお魚さんかもしれません・・・クロヒラアジさんの体の色は背なかは青緑色から黄緑色でお腹にかけては銀色になっています・・・背鰭と臀鰭は白味を帯びた黄緑色で腹びれは透明か少し白味がかって尾びれは黄緑色で後端と頂端は暗い色になっています・・・下の写真では青がかってしまっているのでちょっとわかりずらいですね・・・すみません。
- クロヒラアジさんの頭部は丸みを帯びており遊泳力が高いので小さな群れを作って様々な種類の小魚などをガバっと捕食します・・・成魚の唇はかなり厚くなっており両顎は前方にビヨーンと突き出すことができます・・・多数の目立たない金色の斑点が胸鰭より上部側面に存在するクロヒラアジさんは外洋性のお魚さんで生息域は広くなっています・・・比較的大型の種であるクロヒラアジさんは最大で全長70cmに達した記録がありシマシマ模様の大型魚が軍団で来ると迫力がありますね・・・それからクロヒラアジさんの産卵時期は7月から11月までの間に始まると推定されていて幼魚は時として大型の浮遊性クラゲさんの触手を隠れ家とすることが知られています。
クロヒラアジ軍団勢いと迫力があります
何かをやり遂げる時には勢いって大切ですよね
勢いをつけると勇気が出てくる
勢いをつけると周りの助けが得られる
勢いをつけると自信が湧く
もちろん全て勢いだけではだめですが
考えた挙句迷った時は
一歩踏み出す勢いが
成功のカギかもしれません
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