カ行 (コ-2)総集編 diving-photo‐tsubuankun

Dive-photo まとめ アイウエオ
コマチコシオリエビー柏島

コバンザメさんが甲羅の上でお腹を日光浴!(改)ケラマ

  • スズキ目コバンザメ科のコバンザメさんはサメの名前がついていますが軟骨魚類のサメ類ではなく近縁でもなく全く無関係な種なのです・・・コバンザメさんは通常は70 cm程度の大きさで頭の背面に背びれが変化した小判型の吸盤があります・・・これで大型のサメさんやカジキさんやウミガメさんなどに吸い付き餌のおこぼれや寄生虫や排泄物を食べて暮らしています・・・エサのおこぼれはまあいいとして排泄物をいただくとというのはちょっとどうなんでしょうかねえコバンザメさん・・・どうやって食べているのでしょうか?肛門のあたりにへばりついているのでしょうか?
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  • コバンザメさんの吸盤には横に隔壁がありこの隔壁はふだんは後ろ向きに倒れていますが大きなお魚さんなどの体表面に吸盤が接触するとこれらの隔壁は垂直に立ちあがります・・・このとき隔壁と隔壁の間の水圧が周囲の圧力より小さくなって吸盤は面に吸いつくのですがコバンザメさんを後ろに引くと隔壁の間の水圧はさらに小さくなるので吸盤はさらに強く吸いつきます・・・反対にコバンザメさんを前に押すと隔壁がもとの位置に倒れるとともに吸盤内の水圧が上がり吸盤は面からはずれる仕組みになっています・・・だからコバンザメさんがくっ付いたお魚さんが速く泳いでも振り払われず離れたいときはお魚さんより少し速く泳ぐだけで簡単に離れることができるのです・・・その上隔壁には0.1mmほどの細かい骨が付いておりこの骨が滑り止めともなっています・・・賢い仕組みですね。
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  • このアオウミガメさんは2匹のコバンザメさんを背負っていますね・・・「ん~食事をしていたら急に背中が重たくなったような気がするんだけど~!気のせいかなあ?でも何かいつもと違うんだけどなあ?」ってアオウミガメさんが言っているようです・・・コバンザメさんに吸いつかれるとアオウミガメさんは手で払うこともできないですからどうしようもないですねえ・・・アオウミガメさんも「いつもと違う違和感があるけど背中に手が届かないし仕方ないから諦めてこのまま食後の運動のために泳ぎます」って態勢を整えています。
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  • 下の写真のアオウミガメさんはこちらを向いて何か私に話しかけてくれているようです・・・「コバンザメさんが背中にくっ付いているのはわかったけど2匹もいるの?ちょっと重いんだけどコバンザメさんは寄生虫も食べてくれるので仕方がないか!」・・・コバンザメさんが寄生虫を食べてくれるのはカメさんにとっても助かりますね・・・「コバンザメさんはいつの間にか勝手にくっついて勝手に離れていくんだよね!だから細かいことはあまり気にしないことにしています」・・・さすがアオウミガメさん人生を達観しています。
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  • もうお気づきの方もいらっしゃると思いますが実はこのコバンザメさん背中に吸盤があるのでお腹を上にして仰向けになってくっついているのです・・・アオウミガメさんは頻繁に着底するのでコバンザメさんんも甲羅の上にくっつくしかないのでしょうか?・・・この状況だとコバンザメさんは背泳ぎをしている形になるのですがお腹を見せた状態なんて無防備だしきつく無いんですかね?・・・それにしてもコバンザメさんは普通にカメさんの背中にちょこんと乗っているように見えますがよく見ると背鰭のように見えるのが腹鰭と尻鰭でそれから肛門もありますね。
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コブシメさんの赤ちゃんは生まれたばかりで何を夢みる?

  • コウイカ目コウイカ科に属するコブシメさんは沖縄ではアオリイカさんに並ぶ高級なイカさんとして扱われていますが肉厚で刺身がとてもおいしいそうです・・・アオリイカさんは私も食べたことがありますが確かにとても美味しかったのでコブシメさんも一度ご賞味したいものです・・・でもこんなに可愛いコブシメのおちびさんの顔を見せられるとちょっと躊躇しますね・・・コブシメさんの名前の由来は沖縄での呼び名「クブシミ」から来ていてとても大きく墨がたくさん取れるイカさんという意味だそうです・・・この写真のコブシメさんはまだ生まれたばかりなのか小さな身体でとても眠そうな眼をしていますがこんな小さな身体でも一人で生きていかなければならないコブシメの赤ちゃんなのです・・・先ほどは一度ご賞味したいなどと失礼な事を申してしまってごめんなさい・・・あどけなさが残る可愛いコブシメの赤ちゃん!どんな荒波にも負けず生き残ってください!!
  • この写真の頃のコブシメさんはまだ2cm程度ととても小さいのですが関東ではスミイカさんと呼ばれたり関西ではマイカさんと呼ばれたりもする50cmを超える大型のイカさんなのです・・・50cmを超える大型のイカさんになったらもう食べてもいいかな?なんて食い気の走る私です・・・この写真のコブシメさんも別に食べたいわけではないのですが無事に早く大きく育ってほしいものです・・・コブシメさんは暖かい海を好みサンゴ礁で暮らすのが基本で普段はフヨフヨと流れに乗って浮いていますがこの時も小さな身体でフヨフヨと流れに乗って泳いでいました・・・コブシメさんは小魚やエビさん・カニさんが好みで待ち伏せる形で餌が近づくと足を開いて素早く襲い掛かりますがこのコブシメの赤ちゃんはこんなに小さいのに捕まえることができるのかな?・・・逆に襲われそうな気がします。
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  • コブシメさんは生涯を1~2年の短い期間で終えるのが基本的なサイクルだそうですのでこんなに小さいコブシメのおちびさんもこの大きさから一気に巨大イカさんに成長するということですよね!!・・・何か信じられない成長速度ですがこんなに小さくて可愛いコブシメのおちびさんも直にあの大きなコブシメさんに変身してしまうのですね?・・・それからコブシメさんは晩春から初夏にかけての産卵期になると水深が比較的浅いサンゴ礁まで移動してきて上手にサンゴの隙間に足を延ばして一つ一つ卵を産み付けます・・・この産み付けられた乳白色の卵塊は2~3㎝程あり1度に100~200個もの数を2か月間に渡って数度産卵をします・・・またメスが卵を一生懸命産み付けている時はオスがその隣で外敵に目を光らせながら毅然と守っているのです。
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  • 卵を無事産み付けたその後も卵が孵化するまでオスが卵の周囲に浮かんで外敵から守るのですがこの時のコブシメさんは卵の周りをホバリングしながら身体の色を変化させたり威嚇してきたりで見ていても健気な感じがします・・・そんなこんなでやっと孵化したコブシメの赤ちゃんは深場に向かって勇気を持って旅立ち30m以深で生活するようになります・・・私も産み付けているところを見たことがありますがこの卵塊は確かに2~3㎝程ありとてもきれいな乳白色をしていました・・・また墨がたくさん取れるイカさんという意味合いのコブシメさんは確かに墨を吐くと辺り一帯が真っ黒になるほどのもの凄い量の墨を吐きます!・・・以前ダイビング中にコブシメさんを見つけた時コブシメさんがびっくりしたのか大量の墨を吐いたことがあったのですが周りが全く見えないくらいになりました。
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  • またコブシメさんは主に浅場のサンゴ礁の辺りを住処としていて穏やかな海域を好むのですがそれはコブシメさんがあまり泳ぎが得意ではないからのようです・・・確かにコブシメさんの動きを見ているとエンペラをピロピロ動かしてのんびりゆっくり進んでいきますしあまり泳ぎが得意ではないように見受けられます・・・だからなのかコブシメさんは待ち伏せタイプの捕食者として上手に擬態して獲物を待ち構えているのかもしれませんが世の中には泳ぎが得意でないイカさんもいるんですね・・・産卵期には雄と雌のペアで行動しますがコブシメさんは雄同士で激しい縄張り争いをすることが知られていて体の色を変化させたり形状を変えたりすることによって敵を威嚇したりします・・・私も見たことがあるのですが見る間に目まぐるしく色を変えたり姿形を変えたりでその行為は神秘的な感じがしました。
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  • コブシメさんの雄にはエンペラから胴側部にかけて白色の横筋模様が存在しますが雌にはこの模様は存在せず判断自体は難しくありません・・・でも模様が明確になるのは雌雄共に成熟してからになります・・・一般的なコウイカさんは外套長15~25センチ体重3キロ程度ですがコブシメさんはコウイカ類の中でも最大種でありその大きさは外套長50センチ体重12キロにもなることもあります・・・と言うことはコブシメさんを抱えるとお米の10㎏袋より重いということですからそう考えるとかなりの重さになります・・・それからコブシメさんはいつも目を閉じているのかのような目をしていますがそんなコブシメさんを見ていると何だか妙に癒される私なのです・・・目の前をかわいくエンペラをひらひらさせながら潜水艦のような形で色を様々変えながらコブシメさんがゆっくり進んでいきましたがこのコブシメさんは雄ですかね?
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コマチコシオリエビさんストライプ姿がクール!(改)柏島

  • コシオリエビ科のコマチコシオリエビさんは名前はエビさんですが実はエビさんではなくヤドカリさんに近い仲間なのです・・・「コマチ」とはウミシダさんの昔の呼び名で和名はウミシダさんにくっ付いているコシオリエビさんの意味だそうです・・・コマチコシオリエビさんウミシダ類と共生する小さな生き物でウミシダさんの根本のあたりを探してみるとかなりの高確率で会えるはず?かもしれませんので時間を取って探してみましょう・・・コマチコシオリエビさんはその宿主となるウミシダさんの色によって体色も変わりますのでちょっと見つけにくいかもしれませんが諦めず根気よく探してみましょう。
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  • ウネウネ動くウミシダさんをかき分けてコマチコシオリエビさんを探していると別種のエビさんやカニさんが見つかる事があります・・・ちょっと不気味なウミシダさんですがウミシダさんにトライする時はワクワクしながら老眼に鞭打って目を凝らしながら探しています・・・ウミシダさんと共生するエビさんやカニさんはウミシダさんの色に似せてカモフラージュするし小さいので見つけにくいのですが仕方のない事ですね・・・コマチコシオリエビさんも色彩変異が多いのですがシマシマ模様がとてもクールなコマチコシオリエビさんです。
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  • 上のコマチコシオリエビさん『あ~らよっと!どうだこのストライプ柄?なかなかかっこいいでしょ!』と叫びながらポーズを取っているようです・・・そんな感じがしませんか?・・・そんなコマチコシオリエビさんですが元々共生していたウミシダさんから違うウミシダさんに移動させると色も徐々に新しいウミシダさんの色に変化するそうです・・・生き抜く知恵だと思いますが郷に入れば郷に従えのコマチコシオリエビさん!スタイリッシュでCoolなやつ!
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  • コマチコシオリエビさんがちぎれてしまった小さなウミシダさんを見つけたようです・・・「ああ!こんなところにウミシダさんがいる・・・とりあえず乗っちゃえ!・・・ウミシダさんに乗ってみたもののちょっと小さいなあ!」と言いながらコマチコシオリエビさんがポーズを決めています・・・横から見てもなかなかスリムでかっこいいと思いませんか?・・・ちなみにコシオリエビさんの仲間は名前にエビさんと名付けられていますがエビさんではなく外観はカニさんに似て長いハサミを持っていてもヤドカリさんのグループに入ります・・・浅海の種は体長数mmもしくは1cm内外という小型の種が多く腹部は展開することが出来ますが普段は体の下側に巻かれています・・・分布適応は広く深海に生息する種もいれば熱水鉱床付近などの特殊な環境に生息するものも存在します。
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ゴマフビロードウミウシさんは可愛い顔した猛毒生物!(改)柏島

  • ツヅレウミウシ科ゴマフビロードウミウシさんは見た目がピカチュウのようで可愛くてついつい写真を撮ってしまいます・・・下の写真のゴマフビロードウミウシさんの体の色は黄色ですが白色やオレンジ色や褐色などかなり変異に富んでいます・・・背中には絨毯状突起が密生していてこの樹のような二次鰓は白色で軸が黒色になるものや鰓葉の縁が黒色になるものや全体が黒色になるものがあり変異が大きいようです・・・ゴマフビロードウミウシさんの頭の部分にあって耳に見えるふたつの突起物は水中の化学物質を識別して餌や仲間を見つける役割を果たしているそうです・・・軸が透明・褶葉が黒褐色になっていて何ともかわいらしい印象なのですがすごい装置のようです。
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  • ゴマフビロードウミウシさんは体長が20mm程度しかないのですがその中でも白色のゴマフビロードウミウシさんはかなりのレア物でよく見られるのは写真の黄色の個体か橙色の個体です・・・白色ゴマフビロードウミウシさんはウサギのような愛くるしい見た目から「海うさぎちゃん」とか「ごまちゃん」の愛称で呼ばれているそうです・・・一度は見てみたいですね・・・ゴマフビロードウミウシさんはふわふわな毛皮に覆われているように見えますが背面部全体を覆っているのは絨毛状の小さな突起で黒い先端部分がさまざまな模様になっています・・・ご存じの通りウミウシさんは雌雄同体でオスとメスの両方の生殖器があり交配時にパートナーと精子を交換します。
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  • ゴマフビロードウミウシさんはこんなに可愛らしい姿をしていますが捕食者も敬遠するほどの猛毒を持っているウミウシさんなのです・・・他の生き物から身を守る為に必要な毒を自ら取りこみ体内に溜め込んで危険が迫った際に自在に放出することができます・・・ウミウシさんの主食は毒を持つ海綿生物なのですがその毒はがん治療に使用されることもあるそうです・・・毒物とは言え自然界の中にはまだまだ未知の可能性を秘めた不思議な物質が存在しています・・・ それにしてもそんな危険な毒を持っているとは思えない愛くるしい姿のゴマフビロードウミウシさんもちろんダイバーに危害を加えることはありません。
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コロールアネモネシュリンプさんはサンタクロース?(改)パラオ

  • テナガエビ科に属するコロールアネモネシュリンプさんは白い帽子をかぶって赤い服を着たまるでサンタクロースの様なかわいい色をしたエビさんです・・・砂が舞い上がって汚くなってしまい申し訳ない事をしてしまいましたがイソギンチャクさんの間で「見つかってしまった!せっかく上手に隠れていたのに!」 と叫んでいるコロールアネモネシュリンプさんです・・・コロールアネモネシュリンプさんの体長は約1.5cm程度でわかりづらいのですがよく見ると薄紫色の透明の長い手足に各関節部は青紫色の斑点があります・・・結構お洒落なコロールアネモネシュリンプさんですが生息水深は10m以深でサンゴ礁の斜面に生息するパラオクサビライシさんなどに共生しています。
  • ちなみにパラオクサビライシさんなどのクサビライシさん達は大きくなると岩に固着せず自由生活をおくるというユニークな特徴をもっているハードコーラルなのです・・・円盤や山のような形をしており種類によって形状が異なりますが色彩はオレンジやグリーンやベージュなどの単色のものやグレーで縁辺のみが鮮やかな紫色のものなどバリエーションが豊富です・・・クサビライシさんの仲間の中でパラオクサビライシさんは独特な長い触手が特徴的でまるでイソギンチャクさんの様な方なのです・・・え~!!この形状はどう見てもイソギンチャクさんだと思いました!!

恐怖のゴンズイ玉には近寄らないで!(改)柏島

  • ナマズ目のゴンズイさんは胸鰭や背鰭には毒のある棘があり刺毒魚ですがこの毒は死んでも失われず死んだゴンズイさんを知らずに踏んで激痛を招いてしまうことが多いため十分な注意が必要です・・・ゴンズイさんは主に浅場の岩礁付近などで集団で行動する習性がありますが特に幼魚の時代には著しく海中でフェロモンを出して大きさの揃った個体で濃密な塊状の群れを作ります・・・この塊を「ゴンズイ玉」といいますが何とも面白い名前を付けましたね・・・それからゴンズイさんは棘と棘の基底部をこすり合わせて「ググっググっ」と鳴く夜行性のお魚さんです
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  • ゴンズイさんの体長は10cm~20cmくらいで茶褐色の体に頭部から尾部にかけて2本の黄色い線がありますが特に幼魚ほど黄色い線が鮮やかです・・・ゴンズイさんの棘がもしも刺さってしまった時は刺さった棘を抜き傷口から毒を吸い出して消毒しましょう・・・痛みが続く時や痛みとともに吐き気などが続く場合などは必ず病院を受診しましょう・・・毒の成分はタンパク毒なので火傷をしない程度の熱湯(43~50℃程度)に患部を浸し加熱することで毒が失活することが多いそうです・・・それにしても写真のゴンズイさん達は何をついばんでいるのでしょうか?美味しいものがそこにあるのでしょうか?

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