ヒメジ科のお魚さんの体は側扁し大型種では背中側が高くなるものもいますが腹側はあまり下に突き出ていません。二つの背鰭は明らかに離れ体色は鮮やかで種類によって異なりますが同じ個体でも昼と夜で体色や斑紋が大きく異なります。また死ぬと体表の模様が変わる種類もいます。口は頭部のやや下側に偏ってつき下顎に2本の「あごひげ」があります。暖かい浅い海に生息していて特にサンゴ礁で色鮮やかな大型種が多く見られます。食性は肉食性で主に甲殻類や多毛類などの底生生物を食べていますが大型種は遊泳性の小魚を捕食することもあります。
海の中では黄色く見えるアカヒメジさん! 2024 小笠原
- 小笠原の綺麗な海でよくノコギリダイさんと仲良く群れを成して泳いでいるのはスズキ目ヒメジ科アカヒメジ属のアカヒメジさん達です・・・アカヒメジさんは最大で体長40cm近くまで成長しますが背は赤みを帯びた橙色というかどちらかと言うと黄色みが強い印象です・・・腹部は白色で体の側面には一本の黄色の縞が入っていて鰭は綺麗な黄色をしています・・・青い海に黄色と白の綺麗なお魚さんの群れが浮かんでいるのを見かけると何とも幸せな気分になります・・・でも生きている時のアカヒメジさんは基本この色なのですが死んでしまうと体の色が赤色になってしまいます・・・だから市場に出回っているアカヒメジさんは名前の通り赤いお魚さんなのです・・・アカヒメジさんは夜間に甲殻類などを探して食べていますが昼は群れてサンゴ礁の外縁部で浮いて写真の様に静止していることが多いのです。
- それからアカヒメジさんによく似たお魚さんでモンツキアカヒメジさんという方がいらっしゃいます・・・モンツキアカヒメジさんは体側に黄色縦帯が1本あるのはアカヒメジさんと一緒なのですが第1背鰭の下に1個の黒色斑があることと腹鰭などは白いことなどでアカヒメジさんと区別できます・・・ただこの黒い斑点は不明瞭な場合もあるので鰭の色で区別したほうがいいかもしれません・・・白ならモンツキアカヒメジさんで黄色ならアカヒメジさんなので黒い斑点よりわかりやすいです・・・それからアカヒメジさんとモンツキアカヒメジさんは姿形がよく似たお魚さんなのですがモンツキアカヒメジさんの方が警戒心が高くすぐに逃げてしまいます・・・アカヒメジさんは比較的警戒心が弱いのか近づいてもあまり逃げないので撮影しやすいです・・・アカヒメジさんの方がのんびり屋さんなんですね。
- アカヒメジさんと仲良く群れを成して泳いでいるのはスズキ目フエフキダイ科ノコギリダイ属のノコギリダイさんです・・・フエフキダイ科のノコギリダイ属を構成するのはノコギリダイさん1種のみでマダイさんとも近い仲間です・・・ノコギリダイさんの体長は通常は20cm程度で左右に平たく側扁していていわゆる鯛型の体型を持っており目が大きいのが特徴です・・・外からは分かりにくいのですが主上顎骨の側面に鋸歯状の突起があるのでノコギリダイさんと言う名前が付いています・・・ノコギリダイさんの体色は全体として銀白色ですが背部が黄色みを帯び体側面にも数本の黄色い縦帯が走っていてとても美しいお魚さんです・・・ノコギリダイさんは100匹を超える大きな群を作ることもありますが夜になると単独行動となり岩陰やサンゴの根元などでバラバラになって眠るそうです・・・昼間はあんなに仲良く群れているのに寝る時はやっぱり一人がいいんですかね?・・・それから夜は体色が暗く変化し天敵の目につきにくくなります。
アカヒメジさんもノコギリダイさんも群れます
人も群れますが何故群れるのでしょうか?
人は群れることで安全を確保し命をつないできました
獲物を狩り農作物を収穫するために協力してきました
でも現代では一人で生きていく環境は整っています
それでも孤独を恐れ必要以上に群れを求めます
群れることにのメリットは確かにあります
仲間と助け合い協力して身の安全を守る
生きるために必要な資源を共有し効率的に利用する
孤独を感じることなく喜びや悲しみを分かち合える
異性との出会いが増える
コミュニケーションを通じて知識や文化を共有できる
でも群れることにはデメリットもあります
個人の意見や自由が制限される
競争や衝突が起きることなどもある
だからそれぞれのバランスを取りながら群れる
難しい事ですがそのバランス感覚が大切なのかも
もしかしてキセンアカヒメジさん?やっぱりアカヒメジさん? 小笠原
- キセンアカヒメジさんはカリブ海で見られるスズキ目ヒメジ科のお魚さんでアカヒメジさんによく似ています・・・口の下にヒゲがあって砂の中をほじって餌を探しますが昼間は岩陰に群れを作ってじっとしていることもあります・・・写真のお魚さんはアカヒメジさんにしては黄色い線が明確ですしもしかしてキセンアカヒメジさんなのでしょうか?・・・それともやっぱりアカヒメジさんなのでしょうか?・・・写真を撮った場所からしてアカヒメジさんだと思いますが小笠原には固有種が多いですし意外なお魚さんやちょっと変わったお魚さんもいますのでもしかしてねえ?
- アカヒメジさんの大きさは20cmほどで背中は赤みを帯びた橙色でお腹は白くなっていて鰭は黄色く体の側面には一本の黄色の縞が入りますがお亡くなりになると和名の通り体は赤くなります・・・アカヒメジさんは泳いでいる時も興奮すると赤くなるそうですが私はまだお目にかかれていませんというか気づいていないだけかもしれませんが・・・また夜になり海底に降りて甲殻類などの餌を探し始めると興奮してしまうのか赤くなるそうですので本来は赤なのかもしれません・・・昼は群れでサンゴ礁の外縁部に浮いてボーっと静止していることが多いようですその時は赤くないので気持ちが落ち着いているということでしょうか?
- ヒメジさんの仲間は海底で髭を使ってゴソゴソ活動しているものですがアカヒメジさんのような整然とした群れをつくる種類はヒメジさんの中では珍しいです・・・ちなみにヒメジさんの全長も20cmほどで体は前後に細長く側扁し体は淡赤色ですが濃色の横帯や斑が出ることもあります・・・特に休息時や夜は昼間と色彩が異なっているそうなのですが下顎の下面には黄色のあごひげが2本あって何ともかわいいお魚さんです・・・ヒメジさんは海底からはほとんど離れず感覚器となっているこのあごひげで砂底を探りながら泳ぎまわり砂の中に潜む甲殻類を探し当てて食べるのです・・・下の写真だとアカヒメジさんかなと思いますが上の写真では黄色い線が鮮やか過ぎると思いませんか?・・・光の当たり具合が違うだけでしょうか?もしかして!!
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