『ゴンベの仲間』総集編 No.2 diving-photo‐tsubuankun

Dive-photo まとめ 分類
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サラサゴンベさんはかわいい顔してるのに世界は厳しい!(改)ケラマ

  • サラサゴンベさんの体長は7cmほどの大きさしかありませんが体型は平べったく体高が高いせいか筋肉質のがっちり体形に見えますね・・・背びれの棘の先には数本の短い糸状の突起がありますがこのトゲトゲはサボテンの様にも小さなイソギンチャクの様にもはたまた恐竜のステゴサウルスのように格好良くも見えます・・・身体の色はやや赤みがかった白色で体側面には大きな赤い斑紋が横帯状に並んでいます・・・サラサゴンベさんの頭部には眼を通る赤い縞が走っていて歌舞伎役者のような勇ましい感じがします・・・サラサゴンベさんは10~20mの浅いサンゴ礁や岩礁に生息しておりサンゴの群体上で下の写真の様に単独で観察されることが多いお魚さんです・・・サラサゴンベさんは胸びれをびしっと立てて辺りの様子を伺いながら小型のエビさんやカニさんといった甲殻類やハゼ類など自身より小型の魚類を捕食します。
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  • サラサゴンベさんは実は雌性先熟型で性転換を行うことが知られているお魚さんです・・・メスからオスへと変化した個体は複数のメスと共にハーレムを形成して繁殖行動を行うそうですが何匹ぐらいのメスと一緒に暮らしているのでしょうかねえ・・・夜間に水面近くで産卵するそうですが一度生命の誕生を見てみたいものです・・・サラサゴンベさんは一度ハーレムを支配したとしても優雅にのんびり暮らすわけにはいかないようで新たに登場した別のオスに地位を奪われることもあるそうですよ~・・・まさに弱肉強食の世界ですね・・・仕方がないですよね・・・生存競争の厳しい世界で子孫を残して生き残っていくためにはより強い遺伝子を残していかないといけないですからね・・・その場合不思議なことに地位を奪われたサラサゴンベさんのオスは再びメスへ戻ってしまうそうです・・・性転換はメスからオスだけではなくオスからメスへも行われるということです・・・勝負の世界は厳しいですね・・・背びれの元気な張り出しにも気合が入っています。
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何処を見てるの?背中の小さなトゲトゲが可愛いヒメゴンベさん!

  • スズキ目ゴンベ科オキゴンベ属のヒメゴンベさんは潮通しの良い場所を好みますがよくサンゴの上に座るようにじっとして目をキョロキョロキョロキョロさせています・・・ヒメゴンベさんは体長8cm程度の可愛いゴンベさんですがゴンベさんの仲間としては体長に対して体高が低くスリムな体格で所謂スリムマッチョさんなのです・・・ゴンベさんの由来となったヒメゴンベさんの背鰭の棘には数本の糸状突起があって背鰭や体側には明瞭な暗色~暗赤色の斑が並ぶようにしてあります・・・ヒメゴンベさんはミナミゴンベさんとよく似ていますがヒメゴンベさんには尾鰭にも赤色斑が入っていますのでここで区別できます・・・写真のヒメゴンベさんにも尾鰭にきれいな赤の斑点が散らばっていますから間違いないですね・・・ゴンベさんの仲間は岩やサンゴの上から周りを見渡している様子が鷹が空から獲物を探す姿に似ていることから英名で「Hawkfish」と呼ばれていますがかっこいい名前です。
  • ゴンベ科には12属33種が認められていてたくさんの種類がいますが下の写真のヒメゴンベさんは右目と左目が違う方向を向いています・・・右目は前を左目は横から後方を向いていますが違う方向を向いて注意を払うなんてヒメゴンベさんなかなか器用ですね・・・岩の上にドカッと鎮座して辺りの様子を体を動かさずに目だけ動かして様子を伺うなんてなかなか合理的です・・・ヒメゴンベさんは太陽の光を浴びると身体がピンク色でとても綺麗に映えるのですが岩陰に隠れると地味な色合いとなり意外と目立たないゴンベさんなのです・・・それにしてもヒメゴンベさんの身体の色は紅白になっていておめでたい印象を受けるお魚さんですが食性は肉食で小魚やエビさんのような小型の甲殻類を見つけてはバクバクと食べます流石Hawkfishさんです。

近すぎると全体が見えない?サンゴの上で睨みを利かすホシゴンベさん! 

  • 今回のスズキ目ゴンベ科ホシゴンベ属のホシゴンベさんは目つきがなかなか鋭いものがありますが口を真一文字に引き締めてちょっと充血したように見える眼で辺りを眼光鋭く睨んでいます・・・ホシゴンベさんは最大でも全長20 cm程度の中型魚なのですがこのホシゴンベさんはなかなかの迫力がありますしもしかしたら此処ら近辺を占めている名のある方かもしれませんね!・・・ホシゴンベさんが身体を動かして鰭がぼやけてしまったのでこの写真ではちょっとわかりませんがホシゴンベさんの背鰭の各棘条の先端から1本の皮弁が出ています・・・ホシゴンベさんの体色はいろいろで成長過程で変化していきますが頭部に小さな斑点がみられることが全てのホシゴンベさんに共通した特徴です・・・特に成魚において体色は極めて変化に富んでいて黄色を基調とした体色であることが多いのですが黒色から暗色の縦帯が主に体の後方部にみられることがあります・・・この写真のホシゴンベさんが正にそうですが全てのホシゴンベさんに共通する特徴の頭部の小さな多数の斑点は幼魚では少ないこともあるそうです。
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  • ホシゴンベさんは肉食魚の中でも待ち伏せの捕食者でサンゴ礁の上部で硬い胸鰭を支えとして静止しながら甲殻類や小魚さん達を鋭い目を光らせながら待ち伏せしています・・・今回もサンゴの上で睨みを利かせているこのホシゴンベさんが今正に動き出しそうとしていますがもしかしたら獲物が近づいてきたのでしょうか?・・・ホシゴンベさんは甲殻類や小魚さんなどの獲物が通過するとサッと飛びついてバクっと食べてしまうのですが私もいつか弱肉強食の世界の瞬間を見てみたいものです・・・ホシゴンベさんは群をつくらず単独で行動する孤高の方が多いのですがペアで過ごしたり一匹のオスが複数のメスとハーレムを作って行動することもあります・・・またホシゴンベさんも他のゴンベさんと同様に始めメスとして成熟しますが集団中にオスがいなくなるとその中で最も大きいメスがオスに性転換する雌性先熟のお魚さんなのです。
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  • サンゴの岩陰に隠れて「何か用か?」と下あごを出してぶっきらぼうにこちらを伺っているホシゴンベさんですが名前の通り頭部に星のような斑点がたくさんあります・・・でも私には星というよりはそばかすにしか見えませんがよく見ると目の周りや唇にも斑点あります・・・このホシゴンベさんは体の部分に斑点が無く見事に頭部と尾部で分かれていますので頭を岩陰などに隠していたらホシゴンベさんってわからないかもしれないですね・・・それからこのホシゴンベのおじさんですが見事に鼻毛さんが出ていますが身だしなみに気を付けないと異性にもてないですよ!・・・もしかしてホシゴンベのおじさんにとってはこれがお洒落なのかもしれないですね?・・・ホシゴンベさんはメガネゴンベさんによく似ていますがメガネゴンベさんの様に眼の後方に眼鏡のような斑紋はありませんので判別は容易です。
  • 2枚の写真の下のホシゴンベさんは紫色の顔で目つきも鋭く貫禄があるのですが上のホシゴンベさんはピンク色の身体に目もなんだか穏やかな感じでまだ若くて幼い感じがしますね!・・・最後の写真はドアップで撮ったので最初はユカタハタさんかと思ったのですがちょっとユカタハタさんらしい色ではありませんね?・・・そうですこの方はホシゴンベさんなのですが写真を撮るときはアップだけでなくやはり全体像も写さないと種類を間違ってしまいますね!・・・このホシゴンベさんは頭に傷を抱えていますがメスからオスに性転換して責任重大の戦を戦い抜いてきた歴戦の勲章でしょうか?・・・ちなみに岩礁やサンゴ礁にいるユカタハタさんは全長40cmほどあり全身が朱色~赤色で大きな頭と下顎が突き出た大きな口と瞳孔より小さい青い斑点がたくさんあるのが特徴です。

メガネゴンベさんは仲間達とどこが違うの?区別は何処で? 

  • 何処にでもいてよく見かけるスズキ目ゴンベ科ホシゴンベ属のメガネゴンベさんですが背鰭棘には数本の糸状突起があって体の色には結構変異があります・・・赤っぽいものから灰褐色や茶褐色のものなどがいますが眼の後方に眼鏡のような斑紋があるので他のゴンベさんと間違えようがないですね・・・ホシゴンベさんもメガネゴンベさんによく似ていますが眼の後方に眼鏡のような斑紋はなく小赤色斑が多数あることで区別できます・・・今日もサンゴさんの上で胸鰭をドッカと降ろして見回り中ですがグッと目力凄く辺りに睨みを利かしているメガネゴンベさんです・・・メガネゴンベさんは目の後ろの小さな眼鏡模様が特徴ですがなかなかお洒落で似合っていますねえ・・・よく見ると鼻ひげもオレンジ色に染めていますがプチお洒落でもしているつもりなのでしょうか?
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  • ゴンベさんは種類が多くミナミゴンベさんは体に多数の赤色斑があってヒメゴンベさんによく似ていますがヒメゴンベさんでは尾鰭に多数の赤色斑があるのに対しミナミゴンベさんは尾鰭に赤色斑がないので区別できます・・・それからサラサゴンベさんも体に小さい斑紋があり尾鰭にも小斑があるのでヒメゴンベさんによく似ていますがヒメゴンベさんの眼下の斑紋は斑点状なのに対しサラサゴンベさんの眼下は赤色線で体側の側線より下方には斑点が少ないのが特徴です・・・ベニゴンベさんは名前の通り身体が鮮やかな赤色で目立ちサンゴの隙間をチョロチョロチョロと慌ただしくよく動き回っています・・・ベニゴンベさんは眼の後方にある黒いところが何とも愛嬌があり体側の背部にも黒色域があって吻は短く体はやや高めなのが特徴です・・・名前が厳ついイレズミゴンベさんはホシゴンベさんやメガネゴンベさんに似ていますが頭部には明瞭な斑紋がなく体側の中央部に大きな淡赤色斑があるタイプと淡色の縦帯があるものが知られていて体長は30cm近くあり日本産のゴンベ科魚類としては大型です・・・イソゴンベさんの体はややずんぐりとしておりカサゴや小型のハタの仲間と間違えられることもありますがゴンベさんの特徴である背鰭棘の先端には小さな糸状突起をもつことで見分けられます・・・皆さんそれぞれ特徴を出して主張しています。
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  • メガネゴンベさんの体色は白っぽいものや赤いものなど個体によってかなり違いがあり上の写真のメガネゴンベさんの様に体側の太い白い線がはっきりあるものと太い白い線が無いメガネゴンベさんもいます・・・上の写真のメガネゴンベさんの鰓下のワンポイントですがひっくり返すと顔の様に見えてなんとも可愛い模様になっていますね・・・ちなみにメガネゴンベさんの後ろに写っているゼンマイのようなウミシダさんは体から多数の腕を伸ばしまるで枝をいっぱい広げた植物のようですが実はウミシダさんは動物で根のような形のものでサンゴさんを掴みしがみついているのです・・・ウミシダさんは腕を広げて生物遺体や生物由来の物質の破片や微生物の死骸であるデトリタスなどを集めて食べていますが腕や羽枝の表面の管足でそれらを集め口まで運びますが時折は触手を巻き込んで口のそばまで運ぶことも見られます・・・巻枝は基盤にしがみついているだけなのでこれを離せば移動は可能で巻枝を使って這ったり腕を羽ばたくように動かして泳ぐこともできます・・・実際泳いでいる所も見ましたがその姿は間違いなく動物ですね。
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  • 浅い海の潮通しが良くてサンゴが発達したサンゴの縁やサンゴの斜面などにちょこんと居座っているメガネゴンベさんは遠くから見ていると胸鰭で身体を支え堂々としているのですがダイバーが近づくとさっとサンゴの隙間などに隠れてしまう警戒心が強く臆病な性格です・・・メガネゴンベさんの和名の由来となっている眼の後方の黄色と赤色と淡青色の三色のリング状の斑紋はグラデーションがとても綺麗なのですがこの特徴から一目で「あ!メガネゴンベさんだ」とわかります・・・メガネゴンベさんの仲間は枝サンゴなどの上から全体を見下ろすように俯瞰していることが多くこの様子が鷹が上空から獲物を探す姿に似ているため英名では「hawkfish」と呼ぶそうですがゴンベさんが鷹だなんてかっこ良すぎませんかね?・・・メガネゴンベさんは結構小さいのに縄張り意識が強くびっくりするとあっと言う間にいなくなりますがすぐにまた元いた位置に戻ってきて「ここは俺の縄張りだ」と言わんばかりにあたりをキョロキョロします。
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