キリンミノカサゴさんってもしかして黄門様のご子孫様?
- 妙に目立つどっしりと存在感のある生き物が岩陰でフワフワしていますが正に「控えよ~!」といった雰囲気があってオトヒメエビさんが後ろでひれ伏しているのが見えるのはカサゴ目フサカサゴ科ヒメヤマノカミ属のキリンミノカサゴさんです・・・キリンミノカサゴさんはまるでドレスを纏っているように華やかで動きもゆったりとしているのでついつい誘われるように近づいてしまいますが気を付けなけらばなりません!・・・「綺麗なものには毒がある」を正に実践しているキリンミノカサゴさんですから近づき過ぎて刺されてしまうと大変なことになってしまいます・・・だから下手な事をして火傷しないように美しいものは遠くから眺めるだけにしましょう!・・・それとミノカサゴさんの仲間は種類が多く見分けづらいところもありますが何れの方々も華やかで如何にも毒を秘めているといった感じがひしひしと伝わってきます!

- キリンミノカサゴさんはこの扇状で大きな胸鰭が特徴ですが体の色は淡い褐色や赤みを帯びた淡灰色などで体には暗色の横縞があります・・・キリンミノカサゴさんの横縞はミノカサゴさんよりもずっと太く8本程度の暗褐色の太い横帯と細い横帯が交互に並んでいてその内の一本は眼のところを通っています・・・キリンミノカサゴさんの眼の上には写真の様な長い皮弁があり吻端にも3本の皮弁があります・・・キリンミノカサゴさんは積極的にガシガシと遊泳するようなことは無くフワフワと流れに乗って漂っていますが小魚さんが口の近くに来ると目にも止まらぬ速さでパクンと小魚さんを飲み込んでしまいます・・・普段のゆったりした動きとは別人のような素早い動きなので小魚さんも騙されて可哀そうですが生きていくには仕方のない事ですね。

- キリンミノカサゴさんは沿岸の岩礁域やサンゴ礁域の岩陰などに身を隠している事が多いのでダイビング中にそんな所を覗いてみると比較的よく見かけるお魚さんではあります・・・ちなみにミノカサゴさんの仲間にはミノカサゴさん・ハナミノカサゴさん・ネッタイミノカサゴさん・キリンミノカサゴさんなどがいますが毒はミノカサゴさんの中でキリンミノカサゴさんがもっとも強力なのでうっかり触れたりしないように最大限注意しましょう・・・キリンミノカサゴさんは尾鰭の付け根にある横縞から尾鰭に向かって縦縞が入っているものが多くいわゆるTの字になっていて特に若い頃はこのTの字がはっきりしていますが老成するに従ってこのT字が崩れてくるようです・・・おじいちゃんになるに従って若い頃の自己主張が無くなってしまうんですかね?

- キリンミノカサゴさんの胸鰭は扇状で大きく鰭膜が切れ込まないことが特徴ですが綺麗な背鰭の棘は他のミノカサゴさんよりも強い最強の毒を宿しているのです・・・もしかしたらキリンミノカサゴさんは人知れず努力して毒を強化する事でミノカサゴさん達の頂点に君臨しているのかもしれません?・・・周りを見て自分はこれだけ努力したんだからもう充分と思ったり他人の決断を何も考えずぼんやりと支持したりしていてはより高みに至る事はできないのです・・・できる限りの努力はし続けなければならなず他人の決断に寄らず自分の決断を信じて立ち上がらなければならないのです・・・キリンミノカサゴさんは同じサンゴ礁に何匹かついていることはありますが群れることはなく孤高であり続けているのです・・・でも下の写真の様に体中トゲトゲだらけのキリンミノカサゴさんですが目がクリクリっとしていて可愛いと思いませんか?


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