『フエフキダイの仲間』総集編 diving-photo‐tsubuankun

Dive-photo まとめ 分類
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フエフキダイ科はスズキ目に所属するお魚さん達でフエフキダイさんやノコギリダイさんなど沿岸などの浅い海で生活する39種がいます。サンゴ礁や岩礁の底部付近を遊泳し種類によっては大きな群れを形成します。フエフキダイ科は強靭な両顎と歯をもつ肉食性の魚類で甲殻類などほとんどの底生生物を捕食対象とします。フエフキダイ類は一般に体色や斑紋に特徴をもつ一方で昼夜で体色を変えるものや個体間での変異が大きい種類もあります。フエフキダイ科の仲間は左右に平たく側扁したいわゆる鯛型の体型をもち体長数十cm程度の種類が多いのですがキツネフエフキさんは全長1mに達っします。フエフキダイ属は前方に突き出した特徴的な吻をもち頭部は無鱗となる傾向があり頬の鱗を完全に欠いています。

キツネフエフキさん?ハマフエフキさん?どっちかな? パラオ

  • ギンガメアジさんに追いかけられているのはスズキ目フエフキダイ科フエフキダイ属のキツネフエフキさんだと思うのですが口がギューッと前にせり出した顔つきをしていて「誰か助けて―!ギンガメアジさんが虐める―」とでも言っているようです・・・それにしてもキツネフエフキさんって口を目いっぱい引っ張られて顔が伸びてしまったようなユニークな顔をしているとてもかわいいお魚さんですよね・・・後ろのギンガメアジさんと追いかけっこをして仲良く遊んでいるのか?それとも虐められて逃げだしているのか?よくわかりませんがキツネフエフキさんの表情からして後者のような気がします・・・でもキツネフエフキさんはフエフキダイさんの中では大型種で大きいものは1mに達することがあるそうで体の色は灰色っぽく時に斑模様を出すなど色彩も変えられるそうです・・・本当はキツネフエフキさんって強いのかな?
  • またハマフエフキさんはキツネフエフキさんと同じ様に口笛を吹くように口先がとがっていますが口や頬部に青い線が数本走るのが特徴で胸鰭や腹鰭の縁も淡い青色になっています・・・ハマフエフキさんは体側の鱗にも淡い青色斑が散らばっており優美な見た目をしていて体高は高めです・・・フエフキダイさんの仲間はよく似ていますがハマフエフキさんだけが口内が赤く頭部に鱗が少ないのでその点で見分けることができます・・・どうして口内を赤くしているのかよくわかりませんがハマフエフキさんが口を開けるとちょっとドラキュラを思い出して不気味かもしれませんね・・・また両アゴの前方には犬歯が2対ありますがこの写真ではわからないです・・・ハマフエフキさんの体長は70cm~90cmほどのものが多くしばしば1mを超える個体があがることもある大型のお魚さんなのです。

何処かに鋸隠し持ってるノコギリダイさんのおちびさんで間違いない? 

  • いつでも枝サンゴの隙間に隠れる事ができるように用心しながら神経質に泳いでいるちょっと黒いおちびさん達の群れが居ましたがこのおちびさん達はいったい誰なのでしょうか?・・・左下には典型的な模様をしているタイ目フエフキダイ科ノコギリダイ属のノコギリダイさんのおちびさんが居ます・・・このノコギリダイさんと姿形が似ていますが写真の黒いおちびさん達の群れは普通よく見かけるノコギリダイさんとは全く色が違いますよね・・・ノコギリダイさんの全長は20 cm~30 cm程度で体は側扁し口先は尖り尾は二叉しています・・・そして目はかなり大きく身体の色は銀灰色で側面には金色の線とその上に暗色の線があり鰭はピンクがかった色合いをしております・・・またノコギリダイさんの上唇には黄色の線があって胸鰭の付け根と鰓蓋縁は黄色く背鰭後部下方に綺麗な黄色い斑点があるのが特徴です。
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  • 日中は単独またはサンゴ礁の近くで大小の群れを作って遊泳していますのであまりイメージが無かったのですがノコギリダイさんは実は夜行性で夜になると食事のために分散して活動します・・・ノコギリダイさんの獲物は甲殻類や腹足類や小魚などですが夜になると身体の色が変化して暗くなり天敵の目につきにくくなるそうです・・・体色を暗く変化させる?・・・この黒いおちびさん達よくよく見るとノコギリダイさんと同じような体側の縦帯模様がありますね!・・・わかりますか?・・・眼はかなり大きいし胸鰭の付け根や鰓蓋縁が黄色いものや背鰭後部下方に綺麗な黄色い斑点があるものもいます・・・この黒いおちびさん達は身体を黒く変化させて私から隠れるように目立たなくするために黒く体色を変化させているようです・・・すっかり騙されました!・・・それにしても見事におちびさん達は変身していますが変身には単なる外見の変化だけでなく気分を切替えたりするメリットもあるようです・・・また変身にはデメリットもあるようで精神的なストレスが増え周囲の人々に驚かれたり恐れられたりすることもあります・・・変身はメリットとデメリットを理解しバランスよくチャレンジすることが重要ですね。
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  • ボニンブルーの青い海の遥か遠くにお魚さんの塊りが見えましたので驚かさない様に潮の流れを見ながら少しづつ近づいて行くとその群れはノコギリダイさんの群れでした・・・ノコギリダイさんの背鰭後部下方にある黄色い斑点は遠くからでも目だっているので群れの動きを見ていると何故か高揚してしまいます・・・ノコギリダイさんは昼間サンゴ礁の近くで大小の群れを作って遊泳しているので昼行性かと思っていましたが実は夜行性で夜行性のお魚さんのメリットは昼間光合成によって生成された有機物を多く含んだプランクトンが夜になると下に降りてきて捕食しやすくなるからです・・・また夜の暗さや冷えた水温を利用して捕食者からの襲撃を避けたり獲物を捕まえやすくなったりもするそうです・・・ちなみにノコギリダイさんが食べる甲殻類や腹足類や小魚さんなどの中で腹足類とは巻き貝の類で螺旋形の貝殻をもち腹面全部が幅広い足となっていて這い歩くアワビさんやウミウシさんやカタツムリさんなどです。
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  • ノコギリダイさん達の群れの中にはアカヒメジさん達もたくさんいて仲良く混じって泳いでいますがノコギリダイさん達は自分達と種類が違うからといって差別せず喧嘩もせずに何時も仲良く泳ぎ回っています・・・こんな温厚なノコギリダイさんですがいったい何処に鋸を隠し持っているのでしょうか?・・・いつこの温厚な仮面をはいでノコギリダイさん達は狂暴な一面を表してくるのでしょうか?・・・実は急に鋸を出して狂暴になるわけでは無く外からは分かりにくいのですがノコギリダイさんは主上顎骨の側面に鋸歯状の突起があってこれがノコギリダイさんの和名の由来になっているのでご安心ください・・・ノコギリダイさんの名前にも使われてる鋸は刃の部分がギザギザになっていて素材を効率的に切断できるように設計されています・・・鋸にはいろいろ種類があって木目に対して垂直に切断する横挽鋸や木目に平行に切断する縦挽鋸縦引きそして両方を掛け合わせ多目的に使える万能刃などがあります・・・その他に竹の切断に適している竹挽鋸や曲線の切断や薄い板のくりぬきに適している糸鋸そして金属の切断に使う金切り鋸などそれぞれの用途に合わせて丁寧に作られています。
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  • それにしても小笠原の海はブルーが濃く魚影が豊富なのですが6月はまだちょっと水温が低く5mmのウエットでは寒さを感じてしまいます・・・そんなダイビング中に群れでやって来たのがノコギリダイさん達ですがフエフキダイ科ノコギリダイ属を構成するのはノコギリダイさん1種のみしかなく沿岸の水深30mまでの浅い岩礁やサンゴ礁に群れを作りながらのんびり暮らしています・・・そんなノコギリダイさんの大きさは全長20cm~30cmくらいしかないのですがこれだけの大群が近づいてくるとやはり圧巻ですね・・・夜行性のノコギリダイさん達は昼間は群れを作る事で他の大きなお魚さんに食べられない様にみんなで協力して身を守っているという事ですかね?・・・このノコギリダイさんの群れの中にもアカヒメジさん達が混じっていて種の垣根を越えて仲良しの団体行動をしています。
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  • それにしてもノコギリダイさんは体の割に眼が大きいですがこれだけ眼が大きいと遠くまでよく見えるでしょうね・・・ところで眼の大きさってどうやって決まるのでしょうか?・・・お魚さんの眼の大きさは基本的には遺伝によって決まりますが環境要因も大きな影響を与えることがあります・・・例えば深海で暮らしているお魚さんは暗い環境で視力を補うために大きな目を持つことが多いようです・・・またお魚さんの目の大きさは種によって大きく異なり捕食者から逃れるために視野を広く持つ必要があるお魚さんや逆に獲物を見つけやすくするために大きな目を持つお魚さんもいます・・・お魚さんの視力は環境によって変化し深海に生息するお魚さんは暗い環境に適応しており視力は低い傾向にあり表層で暮らしているカツオさんやマグロさんなどの大型魚は比較的視力が良いとされています・・・またお魚さんの眼の構造も人間と異なり人間は水晶体の厚みを変えてピントを合わせますがお魚さんは水晶体の位置を動かしてピントを合わせます・・・このため魚は広い視野を持つ一方で視力は人間よりも弱いことが多いそうです。
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  • ノコギリダイさんの大きさは通常は20cm程度ですがなかには30cmにも達っする大きなものもいておそらく動きが早くて誰よりも一杯食べて大きくなったんでしょうね!・・・そしてノコギリダイさんの体の色はよく変わり特に夜になると体の色を暗く変化させ天敵から身を守りますが大きなノコギリダイさんはそこらへんも長けていたのでしょうね?・・・ノコギリダイさんは熱帯海域に広く住んでいて日本では房総半島以南の太平洋側や九州沿岸や琉球列島や小笠原諸島などで見られますが夜になると単独行動となり岩陰やサンゴの根元などでバラバラに眠るという習性を持っているそうです・・・ノコギリダイさんと仲良く泳いでいるアカヒメジさんは最大で体長40cm近くにもなり背中は赤みを帯びた橙色で腹部は白色で鰭は黄色く体の側面には一本の黄色の縞が入り死亡後は和名の通り体の色が赤色となります。
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