子供の頃はこんなに可愛いマダラタルミのおちびさんなのに!?
- 黒白模様が美しいスズキ目フエダイ科マダラタルミ属のマダラタルミさんのおちびさんですが幼魚の頃は岩陰やサンゴ礁の周辺で単独で元気にちょこまかちょこまかと泳いでいます・・・マダラタルミさんのおちびさんは御覧の通り太い黒線が眼の上を通っており黒い背中には白の斑点と体側に白の縦帯が走っていてなんとも可愛い模様のおちびさんです・・・でもマダラタルミさんは大人になると潮通しの良いサンゴ礁外縁の斜面やドロップオフの中層を数十匹から数百匹の群れを作って暮らすようになり全長35~50cmで最大で75cmに達することがありその大きな群れは壮大な景色となります・・・マダラタルミさんは大人になると外見や模様などに華やかさが無くなり地味で目立たなくなりますが控え目で質素で飾り気がなくてもその存在感は無くてはならないいぶし銀的な存在感があって私は好きです。

- マダラタルミさんは成魚になるとおちびさんの頃の様な黒と白の斑な色分けがなくなり体色は一様に黒灰色になりますが何故か白っぽい時と黒っぽい時があります・・・どうしてこのような違いが出るのかよくわかりませんがもしかしてマダラタルミさんの中にも目立ちたがり屋さんでもいるのでしょうか?・・・マダラタルミさんは眼の虹彩が黒く大きめで体高は比較的高く頭部は丸くなってややズングリムックリな体形です・・・そして口はへの字型で頑固そうな表情をしていて背鰭と臀鰭の後端が尖っていて胸鰭は長く肛門まで伸びています・・・マダラタルミさんは見た目は地味ですが実は上質の白身に皮が香ばしく食べるととても美味しいそうです・・・このおちびさんもまだまだ小さいですが捕食者に食べられない様に気を付けながら大きく育ってください。

- 大人のマダラタルミさんは黒くてごつくて無骨といった印象で可愛らしさは微塵もありませんがおちびさんの時は全く印象が違います・・・マダラタルミの親分さんには申し訳ないのですが親子だと言われなければ全くわからないほど違うのです・・・何はともあれそれぐらいマダラタルミさんの赤ちゃんが可愛いと言うことです・・・この赤ちゃんマダラタルミさんの体長はおそらく1cm強程度だったと思いますがとても小さく目はキョロキョロっとしていてパンダのような白黒斑模様です・・・それにしてもこの赤ちゃんマダラタルミさんの瞳は純粋で澄んでいて疑うことを何も知らないといった印象で「僕とにかく一生懸命生きているだけです!」と言っているようです・・・「赤ちゃんマダラタルミさん!他のお魚さんに食べられないように頑張って生き延びてね~!」と応援したくなります。

- キンセンイシモチさんとマダラタルミさんの赤ちゃんが鉢合わせをしてしまいましたね・・・お互い見つめ合って「ん!なんだあ!危険な奴かな?」とでも言っているようですが小さい者同士仲よくしてケンカしないでね!・・・マダラタルミさんの名前の「マダラ」は幼魚の頃のこの白黒パンダの様な体の色に由来していて「タルミ」は浅海性フエダイ類の別名だそうです・・・マダラタルミさんは幼魚の頃は単独生活をしていますが成魚になると大きな群れを作ることが多いそうです・・・下の写真はパラオで見たマダラタルミさんの群れですが迫力があって圧巻でしたよ~・・・このマダラタルミさん達もそうですが大人と子供では「なんでこんなに違うの?本当に親子なの?」という種類のお魚さんがよくいますよね・・・不思議な海の世界ですね。

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