お腹が空いたマンタさんがご馳走を前にうれしくてうれしくて舞う!
- トビエイ目イトマキエイ科イトマキエイ属のマンタさんが2匹大きな口をめい一杯広げて「わーいわーい」と楽しそうな声が聞こえてきそうなほど嬉しそうに笑いながらそこらじゅうを縦横無尽に舞い踊っていました・・・2匹のマンタさん達が「いやあ!本当にお腹が空いていたんだ!だから格好なんて気にしてられない!お腹いっぱい食べちゃうぞ!」ってニコニコしながらプランクトンを一杯頬張っていましたが大きな口からは鰓の蛇腹が丸見えです・・・この写真はダイビングではなくスノーケリングをしながら撮ったものですがなかなかの迫力あるマンタさん達でしたよ~!・・・何度も何度も手の届きそうなところまでマンタさんは近づいてきて「なんだ人間か?食べ物じゃないんだあ!」とでも言いたげにクルリと反転して颯爽と泳いでいくのです・・・さすがに「慶良間の豊かな海」といったところでしょうか。
- マンタさんにはナンヨウマンタさんとオニイトマキエイさんという和名をもつ2種類がいるそうです・・・ナンヨウマンタさんは日本近海で見ることができるマンタさんで大きさは5メートルほどに成長するそうです・・・オニイトマキエイさんは外洋で回遊しているマンタさんで体の横幅がなんと最大8メートルにも達する世界最大のエイさんなのです・・・マンタさんの名前の由来は大きな身体がマントのようであることからきていているそうですがダイビング中にマンタさんを見つけるとマントと言うよりは優雅に漂う空飛ぶ魔法の絨毯みたいです・・・マンタさんはこんなに大きな体なのですが食べているのは小さな小さなプランクトンで下の写真の様に口を大きく開けながら泳いで海水とともに吸い込み蛇腹のエラで濾して食べています・・・ひげクジラさんもそうですが大きな身体なのにプランクトンだけでお腹いっぱいになるのかいつも不思議に感じますが経費効率が良いのでしょうか?
- 頭に付いている頭鰭(とうき)と呼ばれるヘラのような器官がマンタさんの特徴ですがこれを広げたり丸めたりすることで餌を取りやすくしているそうです・・・自然界の生物は環境に合わせてどんどん進化していきますから所謂漏斗のような役割をしているのでしょうか?・・・それから一般的にマンタさんの腹部には白地に黒い斑紋が入っていますが千差万別でこの模様で個体を識別することができます・・・現地のガイドさん達も正にマンタさんの顔であるこの斑紋で識別しているようですが似たり寄ったりでなかなか素人の私には識別は難しいです・・・今回の写真のマンタさんの様にお腹が白いものがほとんどなのですが中には体全体が黒く黒地に白い斑紋が入っている種類もいます・・・そのような種類のマンタさんはブラックマンタさんと呼ばれていてなかなかクールなマンタさんです・・・私もポナペで一度見たことがあります。
- 実はマンタさんは国際自然保護連合のレッドリストにおいて絶滅の危険性が高い「危急種」に指定されている方達なのです・・・こんなに楽しそうに舞い踊っているマンタさん達が近い将来いなくなってしまわないように海を汚さない!山を汚さない!森を守る!大切に見守りたいものです・・・それにしても下の写真の2匹のマンタさん達も「お腹がすいた~!いっぱい食べるど~!わーい!」と無邪気にはしゃいで楽しそうに舞い踊っている姿はなんとも可愛らしく感じます・・・それからマンタさんは大きな胸鰭が頭の部分にくっついていますが一般のエイさんの胸鰭が楕円形であるのに対して遊泳性のマンタさんはやや細長くなっています・・・その為かまるで飛行機というかグライダーのように優雅に滑空しながら泳ぎ回りそしてクルリと華麗に反転する姿は感動です。
- 底生性で海底に潜んでいる事が多いアカエイさんなどはその性質上から背中側に目があって腹部に口があります・・・でも主食であるプランクトンを探し泳ぎ回っているマンタさんの目は御覧の通り頭部の先端にあり口も頭部の前方に移動していてプランクトンを泳ぎながら捕食しやすいようになっています・・・マンタさんの円らな瞳がかわいいですがそれぞれの生活スタイルに合わせて見事に進化していっているんですね・・・マンタさんの頭の所に付いている胸鰭由来の頭鰭はイトマキエイさんの仲間に特有の器官で通常はダラーッとしていますがプランクトンを捕食する時には広げたりスピードを上げて泳ぐ時には棒状に巻き上げたりして変化させることができます・・・また何のための行動なのかはよく分かっていないそうですが時折海面からジャンプすることも知られていて巨体が水中から跳び空中に舞う姿はかっこいいの一言です!
- マンタさんの鰓孔は他のエイさんやサメさんと同じで5対ありますがプランクトンを捕食するマンタさんの鰓孔は上の写真の様に非常に幅広くなっています・・・大きな口を開けて海水と一緒にプランクトンを吸い込み鰓でプランクトンだけを濾しとって余分な海水は鰓裂から排出するマンタさんは他のエイさんとは大きく異なっています・・・下の写真のマンタさんはプランクトンを一杯食べてお腹いっぱいになったのか満足そうな眼をしていますか?いや違いますね!まだまだ獲物を狙っている様な鋭い眼をしています・・・それから実はマンタさんの鼻の孔も他のエイんさんと違っています・・・一般的なエイさん達は腹部に鼻の孔がありますがマンタさんの場合は口の移動とともに鼻の孔も頭部前方に移動しています・・・マンタさんは鼻の穴から吸い込んだ海水で何か臭いも感じるのでしょうか?・・・臭いで怖いサメさんが近づいてきたのがわかるのであれば頭部前方にあったほうが泳ぎ回るマンタさんにとっては便利なんでしょうね。
- 下の写真のマンタさんは優雅に泳いでいますがお腹の下にコバンザメさんをくっつけていますね!・・・コバンザメさんもうまい具合にちゃっかりくっ付いていておこぼれをもらっているようですがコバンザメさんをくっつけているとマンタさんはそこが痒くならないんですかね?・・・コバンザメさんは吸盤でマンタさんに吸いついているのですから何か痒くなるか痛くなりそうなものですが如何なものでしょうか?・・・でも例え痒くても痛くてもマンタさんには取り除くための手はありませんからどうしようもないのですが・・・もしかしてたまに水中から飛びあがるのはコバンザメさんから逃れるためなのでしょうか?・・・下の写真のマンタさんの目の表情から「また嫌な奴がくっ付いているなあ!もう勘弁してよ!」って言っているように見えます。
- 下の写真のマンタさんはかわいそうにコバンザメさんを1匹ではなく2匹も従えてますね・・・流石マンタさん!度量が広いというか細かいことを気にしないというか心の広さを感じます・・・それにしてもコバンザメさんは自分では全く泳ぐ労力を使わずただ吸いついているだけで楽をしながら移動しています・・・それだけでなく餌のおこぼれや寄生虫やマンタさんの排泄物を食べて暮らしているのです・・・なんてちゃっかりというか?怠け者というか?コバンザメさんには申し訳ないのですが私は好きになれません・・・でもコバンザメ商法というものもあって飲食業などにおいて認知度や集客力のある店舗と類似した業種で店舗をその近くに構えて認知度や集客力のある店舗のおこぼれをもらう手法もあり開店したばかりの飲食店は販促展開を省くことができるため有効なのです・・・ちなみにコバンザメさんはサメさんの名前がついていますがスズキ目コバンザメ科コバンザメ属に属し軟骨魚類のサメ類ではなく近縁でもなく全く無関係な種なのです。
- そろそろお腹もいっぱいになったことだし腹ごなしに目一杯泳ぎますかとマンタさんが子分のコバンザメさんを引き連れて大きな鰭をはばたかせて旅立っていきました・・・コバンザメさん付いて行くのは良しとして寛大なマンタさんをあまり困らせないでね!・・・英語ではマントに由来するMantaの名称を持ち日本でもマンタさんと呼ばれることが多い彼らは大きいものでは体の横幅8m体重3tに達するものもいるそうです・・・そんなに大きなマンタさんは見たことがありませんがそれでも大きな身体できれいな熱帯の海の表層を優雅に遊泳するマンタさんは見ていて幸せです・・・そして仏様の様な優しさを感じるマンタさんは尻尾に毒針は無く安心して見ていられるのです・・またサメに食べられない様に気を付けながらその優雅な姿を私たちの前に現してねマンタさん!!
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