神獣朱雀の化身?スザクサラサさん?サラサさん?ヤイトサラサさん?
- サンゴ礁や岩礁の浅海で暮らしていて離れ根のテーブルサンゴの下側などで群れているのがよく見られるエビ目サラサエビ科サラサエビ属のスザクサラサエビさんがいました・・・それにしてもスザクサラサエビさんの名前って何かかっこいいと思いませんか?・・・朱雀は中国の伝説上の神獣である四神の一つで南方を守護し赤い翼を広げた鳳凰の様な姿をしています・・・朱雀は赤い火の象徴で長生の神とされていますが玄武(北方)青龍(東方)白虎(西方)と共に各方位を守護しています・・・日本でも朱雀は多くの寺社などで彫像や絵として描かれており社交運や人気運を呼び込む力があるとされています・・・暗い場所を好むスザクサラサエビさんですが身体を交差する鮮やかな朱色と白色の縞模様がその名の由来とされていますが格調が高い名前のエビさんです。
- スザクサラサエビさんは名前もかっこいいですがその艶やかな赤と白のコントラストが映えるきめ細やかな模様とモザイクのかかったようなエメラルドグリーンの目が素敵です・・・それにしてもこんな細かい模様をスザクサラサエビさんはどうやって考えて体に表現したのか本当に自然界の不思議だと思います・・・この写真のスザクサラサエビさんも「どうや!俺様の身体きれいやろ!よく見てみ!これだけ緻密な模様をしているエビさんは他にいないやろ!」ってカメラ目線でドヤ顔をしているようです・・・ちなみによく似たサラサエビさんは同じように赤い身体をしていますがスザクサラサエビさんの様に白色のラインはありません・・・またスザクサラサエビさんは背中の部分がラクダのように盛り上がっているためキャメルシュリンプとも呼ばれています。
- スザクサラサエビさんの体長は3~4cm程と小さな身体ですがよく見ると複雑な白いストライプだけでなく丸い斑点やそれを囲むサークルなど繊細で独特な味わい深い模様をしています・・・上の写真の様にスザクサラサエビさんがごちゃごちゃ集まっているとどのスザクサラサエビさんを撮るべきなのかまたどのスザクサラサエビさんにピントを合わせるべきなのか困ってしまいます!・・・それからスザクサラサエビさんの眼は薄いエメラルドグリーンなのですが少しモザイクがかかったような淡い眼をしていてこのモザイクがかかったような眼がスザクサラサエビさんの物憂げで何とも言えない雰囲気を醸し出しているのかもしれません・・・スザクサラサエビさん達は岩に付着した藻類などを食べて生活していますが上の写真のスザクサラサエビさん達も一生懸命食事中ですかね?
- スザクサラサエビさんによく似たサラサエビさんやヤイトサラサエビさんがいますがそれぞれの識別ポイントはわかりますか?・・・上の写真と下の写真を見比べて頂ければわかりやすいと思いますが上のスザクサラサエビさんは白いラインがはっきりと自己主張していますが下のサラサエビさんの体にはスザクサラサエビさんのように白色のラインは目立たず白色の斑点が多数散らばっております・・・上下の写真を比べてみるとよくわかりますが海の中でそれぞれ単体で見るとこのエビさんは誰だったかな?という感じで分からなくなります・・・どちらの方が好みでしょうか?・・・サラサエビさんの方が質素で奥ゆかしい感じでスザクサラサエビさんの方が輪郭がはっきりしていて潔い感じがします。
- それから下の写真のヤイトサラサエビさんもスザクサラサエビさんによく似ているのですがヤイトサラサエビさんには第3腹節に”灸”のような暗褐色の明確な斑紋があります・・・実はスザクサラサエビさんにも暗褐色の域があるのですがヤイトサラサエビさんの様な明確な斑紋ではありません・・・ヤイトサラサエビさんのこの斑紋が識別できれば他のエビさん達と区別するのは簡単です・・・それから白い模様の部分ですがヤイトサラサエビさんの白色のラインと小さな斑点はスザクサラサエビさんの様に明確ではありません・・・ヤイトサラサエビさんの白い部分はちょうどサラサエビさんとスザクサラサエビさんの中間あたりになりますかね?
- スザクサラサエビさんはキャメルシュリンプさんとも呼ばれていますがキャメルシュリンプさんのキャメルはラクダという意味があり尻尾の手前の腰の部分がラクダのコブに似ていること事が由来だそうです・・・スザクサラサエビさんはサンゴ礁や岩礁の浅海で暮らしていて離れ根のテーブルサンゴの下側など暗い場所が好きなようでよく群れているのが見られます・・・今回も岩礁の岩穴のような所にスザクサラサエビさんを見つけましたので撮影しようとしたら「スザクさんばかり撮らないで僕も撮ってよ」と手前にでっかいアカシマシラヒゲエビさんが入ってきました・・・アカシマシラヒゲエビさんがどんと前面に幅を利かせてしまったので主役のスザクサラサエビさんが遠くでボケてしまいました。
- 今回脇役のはずだったモエビ科ヒゲナガモエビ属のアカシマシラヒゲエビさんはスンクシュリンプとも呼ばれていてこの写真ではよくわかりませんが背中の白線模様がスカンクを連想させる事からついた名前だそうです・・・アカシマシラヒゲエビさんはこの名前を付けられてどんな気持ちでいるのでしょうか?・・・あまりうれしくない名前なのかもしれませんね・・・アカシマシラヒゲエビさんは名前の通り長い白髭と背中の赤縞が特徴ですが手も白くまるで貴婦人が絹の手袋をしているようです・・・アカシマシラヒゲエビさんはサンゴ礁帯の岩穴等で生活しその岩穴に潜むお魚さんと一緒に生活しておりますがアカシマシラヒゲエビさんはクリーナーさんなのでその岩穴に生活する大型のお魚さんはアカシマシラヒゲエビさんを捕食する事はほとんどありません・・・ほとんど?たまに間違えて食べられることもあるのでしょうか?・・・ちなみにエビさんは目から尻尾の先までが体長で額角と呼ばれる目の先にある棘部分から尻尾の先までが全長となります。
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