『チョウチョウウオの仲間』総集編 ダイビング‐フォト‐tsubuankun

Dive-photo まとめ 分類
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チョウチョウウオ科には12属があります・・・チョウチョウオ属87種、ハタタテダイ属8種、ハシナガチョウチョウウオ属3種、フエヤッコダイ属3種、カスミチョウチョウウオ属4種、タキゲンロクダイ属3種などがあってきれいなお魚さんなんだけど誰が誰だかよくわからない仲間達です。

ウミヅキチョウチョウウオさんとトノサマダイさんの違いは? 小笠原

  • ウミヅキチョウチョウウオさんは全長18cm程度の卵円形で平べったい形をしていて身体の色は淡い黄褐色や黄色で体側に青白く縁取られた黒色の紋があります・・・下の写真ではよく見ないと黒色紋の青白い枠はわからないですね・・・また眼を通る黒色の横帯が見られますがこの帯も青白く縁取られています・・・その他エラから臀びれにかけて斜めの青白い帯が2本あり尾びれの縁は白っぽくなっています・・・名前の由来は斜めの帯を水平線に体側の黒斑を月に見立てたものによると言われています・・・なかなか風流な名前ですよね。
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  • ウミヅキチョウチョウウオさんに外見上よく似たトノサマダイさんがいますが黒い斑紋に違いがあります・・・ウミヅキチョウチョウウオさんの黒い斑紋の周囲には青の輪がありますがトノサマダイさんの黒い斑紋には青の輪がなく滲んでいます・・・トノサマダイさんの背びれや尾びれ基部や臀びれの縁は黒くなく尾びれは黄色です・・・それからウミヅキチョウチョウウオさんの幼魚はサンゴさんのポリプを食べますが成魚になると雑食性となり底生動物なども食べるようになります・・・水深5-30mのサンゴ礁や岩礁域で生きてい数尾で群れていることが多いようですが性格は臆病です。

カスミチョウチョウウオさんの苦み走った渋い顔!(改)ケラマ

  • スズキ目チョウチョウウオ科のカスミチョウチョウウオさんは水深60mより浅いエリアの潮通しの良いサンゴ礁域・岩礁域で群れを作っていることが多いお魚さんです・・・カスミチョウチョウウオさんの体形はサンゴ礁を動き回るのに便利な側扁形をしていて結構な大きな群れでピラピラ舞っていますが白い色が海のブルーに映えてとてもきれいです・・・カスミチョウチョウウオさんの身体の色は黄色地で腹部にピラミッドような大きな白模様があるので英名でピラミッド・バタフライフィッシュと呼ばれています・・・でも私にはピラミッドと言うよりは正に北海道の形と言ったほうがシックリきます・・・近似種に色の黒いブラック・ピラミッド・バタフライフィッシュもいるそうですが私はやっぱり白い方がいいです。
  • ところでカスミチョウチョウウオさんのピラミッド模様は白色だけでなく灰色に変色することもあり顔も黄色から茶色っぽい色に変色します・・・背鰭と尻鰭は黄色で尾鰭と腹鰭は白色なのですが灰色に変色することもあります・・・カスミチョウチョウウオさんの体長は18cmほどで昼行性で元気に泳ぎ回っていますが夜はグーグーグーと寝ています・・・下の写真のたくさんのカスミチョウチョウウオさんが黒っぽい顔で口をニュッと出してこちらを見ています・・・濃いブルーの中で白色と黄色が目立つカスミチョウチョウウオさんが可憐に舞う印象とは違って色黒の苦み走った渋い顔の表情が何か笑えますね!
  • カスミチョウチョウウオさんは岩礁縁に当たった時に上昇する動物性プランクトンを食べていて口は尖っていますが歯はブラシ状になっています・・・しかし体の白い模様はやっぱりピラミッドというよりは尻尾を含めるとどうしても北海道にしか見えないですね・・・他に思い浮かぶのは雪をかぶった富士山ぐらいですか?日本人だからなのかやっぱりピラミッドとは程遠いような気がします・・・カスミチョウチョウウオさんにしてみればそんな事は関係ないし勝手に想像してくださいっていう感じでしょうが・・・それにしてもカスミチョウチョウウオさんの苦み走った渋い顔が笑えます。

カスミチョウチョウウオさんの苦み走った渋い顔は愛嬌がある

でもしかめっ面はシワができるだけ

笑顔でいれば嫌な事悲しい事が忘れられるだからきっと涙も消える

笑顔には心を明るく柔和で好意的にさせてくれる力がある

気持ちいい笑顔ほど魅力的なものはない

楽しいから笑うのか?笑うから楽しいのか?どちらでもいい

とにかくいい笑顔でいれば幸せがやってくる

常に笑顔を心がければ未来はポジティブに飛躍する

平和は微笑みから始まるのだから

人生を達観したチョウチョウウオさんのシニカルな微笑!(改)ケラマ

  • スズキ目チョウチョウウオ科のチョウチョウウオさんは世界の暖かい海域のサンゴ礁がある浅い場所にいて世界には100種類以上も見られるお魚さんの一人です・・・バタフライフィッシュとよばれ薄くて体高の高い身体をひらひらと揺らしながら蝶々のように可憐に美しく泳ぎます・・・チョウチョウウオさんは薄い体なのでサンゴ礁の隙間に上手に体を隠すことも出来ます・・・チョウチョウウオさんは雑食でサンゴのポリプを突き出た口でツンツンとつついたり小型の甲殻類や藻類などを食べる可愛いお魚さんです・・・でもこの写真のチョウチョウウオさんはちょっと何か言いたげな表情をしていると思いませんか?・・・小ばかにしたような目つきと口を尖らせて薄笑いを浮かべ「おまえは本当に人生を真剣に考えているのか?こんな所で何をしているんだい?」とでも言っているようです・・・正に人生を達観していると言うか斜に構えていると言うかシニカルなチョウチョウウオさんだと思いませんか?
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  • チョウチョウウオさんの全長は約20cmで模様は眼を通る黒色帯が1本とその後方に鮮やかな白色帯があります・・・黄色っぽい体には暗色の縦線があり吻は灰色をしています・・・この写真ではわかりませんが成魚の尾鰭は黄色で黒色横帯がありその後方は透明になっています・・・幼魚の頃は全体的にオレンジ色がかっていて背鰭にはお洒落な目玉模様がありますが成魚になると残念ながら目玉模様は消え身体も黄色みが強くなっていきます・・・よく似た種にツキチョウチョウウオさんという方がいてチョウチョウウオさんよりやや小ぶりなのですが本当によく似ています・・・違いは頭部にある白帯がチョウチョウウオさんはまっすぐ延びるのに対しツキチョウチョウウオさんは折れ曲がっています・・・また体側の茶色の縦線がチョウチョウウオさんは平行に走るのに対しツキチョウチョウウオさんは斜線状に連なっています・・・それから身体の色が黄色なのですがツキチョウチョウウオさんの方が鮮やかな黄色になっているところで区別できます。

感じ方は人それぞれですがチョウチョウさんのシニカルな笑い

シニカルは相手を低く見てあざ笑う意味合いが強い

その根底に相手を否定し初めから受け入れない思いがある

ユーモアによって風刺するアイロニカルとは違う

アイロニカルは嫌みたっぷりに状況を風刺するさま

でもシニカルのような嘲笑的な意味合いは含まれていない

ニヒルは冷たく虚無的な状態であり諦め暗く冷たい笑いとなる

ニヒルな笑いとシニカルな笑いでは冷笑でも意味が異なります

シニカルの対義語はリスペクト

できれば相手を尊重し受け入れ敬意を払う

そんな笑いで日々暮らしたいものです

チョウチョウウオさん本当に文句が言いたいの?(改)ケラマ

  • チョウチョウウオさんは木の葉のように丸くて薄い体型をしており鮮やかな色彩をもつものが多くひらひらと泳ぐ様を蝶の姿になぞらえ英語ではバタフライフィッシュと呼ばれています・・・かわいい名前ですよね・・・確かに青くて広い海の中をたくさんのチョウチョウウオさんがヒラヒラときれいな色で乱舞している姿は鮮やかで華やかです・・・この写真のお魚さんはTheチョウチョウウオさんですがチョウチョウウオさんの仲間はたくさんいて種類が豊富です・・・チョウチョウウオさんの体長は20cm程度で頭部には眼を通る黒色帯がありその後方に白色縦帯があります・・・体の色は黄色っぽく体側には暗色縦線があり眼前方の口は灰色になっています。
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  • チョウチョウウオさんの成魚の尾びれは黄色で黒色横帯がありますがその後方は透明になっています・・・上の写真のチョウチョウウオさんもその特徴が出ていますが黄色のところで尾びれが切れているように見えますね・・・チョウチョウウオさん達の幼魚は透明の部分が多く背びれ軟条部には目玉模様があります・・・1cm弱程度の産まれたばかりのチョウチョウウオさんの稚魚はトリクティス幼生と呼ばれ成魚とは全く違う見た目をしております・・・頭でっかちの独特な体つきで光沢のある色彩で模様がほとんどないというのが特徴です・・・写真のチョウチョウウオさん達は立派な大人で2匹並んで仲良く泳いでいますがこちらを睨んでいるように見えます・・・2匹とも黒い口をとがらせて何か文句言いたげですね・・・「私たち仲良くデートしてるんだから邪魔しないで」とでも言っているのでしょうか?

笑うって凄い

せっかく綺麗な姿をしていても表情次第

口を尖らせているだけで相手に与える印象が全然違います

もし笑う事ができれば

もっと愛らしくなるのに話やすくなるのに仲良くなれるのに

やっぱり笑顔って凄いです

ハタタテダイさんとヘラヤガラさんの関係は?(改)ケラマ

  • スズキ目チョウチョウウオ科のハタタテダイさんは全長が25cm程度あり長く伸びた背鰭が特徴でごく稀にこの長く伸びた背鰭が2又に分かれた個体もいるそうです・・・私は2又に分かれたハタタテダイさんを見たことないのでどんな感じなのか一度見てみたいものですね・・・ハタタテダイさんは白地の体に2本の太い黒色帯が走り背鰭の後半部・胸鰭・尾鰭は黄色くなっています・・・ハタタテダイさんを海で見かけるとついつい撮影したくなるカラフルで綺麗なお魚さんです・・・ハタタテダイさんによく似たお魚さんでツノダシさんがいますがツノダシさんはハタタテダイさんの仲間ではなくチョウチョウウオ科でもありません・・・ツノダシさんはニザダイさんに近い仲間でスズキ目ツノダシ科になりますがツノダシさんは本当にハタタテダイさんにソックリなのです・・・見分け方はハタタテダイさんは眼がクリクリして尾鰭は黄色なのですがツノダシさんの尾鰭は黒で眼は目立たず口元はかなり突出していて口の上にオレンジ色の模様があります。
  • トゲウオ目ヘラヤガラ科のヘラヤガラさんは温暖な海のサンゴ礁や岩礁に住んでいて小魚や甲殻類を食べています・・・ヘラヤガラ科の仲間は左右に平たく側扁した細長い体型をしていて最大で全長80cmほどにまで成長します・・・吻は筒状に伸びていて下顎の先端には肉質のヒゲが存在します・・・何かおじさんぽくってとぼけた感じが可愛い気がします・・・ちなみに肛門はこれだけ身体が細長いと何処にあるかよくわかりませんが腹鰭よりもかなり後方に位置するそうです・・・またヘラヤガラさんは他の中~大型魚類に寄り添って泳ぐ習性がある事が知られていてます・・・今回はあまり大きなお魚さんとは言えませんがハタタテダイさんに寄り添ってたのかな?・・・ヘラヤガラさんはなぜか斜め向きあるいは逆さまといった特異な姿勢のまま漂っている事が多いです・・・またヘラヤガラさんの身体の色は個体差があり海藻などに擬態して変化させることもできるそうです・・・つまり泳ぎ方もそうですが海藻などに擬態することでうまく隠れながら獲物を狙っているという事なのです。

ハタタテダイさんとヘラヤガラさんの関係を考える

どうして良い関係が生まれているのか?

お互い誠実でなければ相手を動かすことはできない

自分が信じなければ相手を信じさせることはできない

相手とつきあう秘訣があるとすればそれはまずこちらが相手を好きになる事

そして誰でも他人よりも何らかの点で優れている

そう考えていることを忘れてはならない

相手の心を確実に掴む方法は相手が相手なりの重要人物である

その事を心から認めてやることである

垣根は相手がつくっているのではなく自分がつくっている

だから不機嫌である事は最大の罪であるとも言える?

ハナグロチョウチョウウオさんとオウギさんの違いは? 小笠原

  • ハナグロチョウチョウウオさんは青白い体をしており複数のオレンジ色の斜線がありますが夜はオレンジ色の斜線が濃い色になるそうです・・・なぜ濃いオレンジ色になるのか?きっと何か意味があると思うのですがよくわかりません・・・ハナグロチョウチョウウオさんは鼻の辺りに黒い線があるのでこの名前が付いたようですがこんなにカラフルなチョウチョウウオさんなんだからもう少し可愛い名前でも良かったのではと思ってしまいます・・・頭部にはちょうど眼を通る黒色帯があり尾ビレにも黒色の横帯があります・・・体長は20cmくらいにまで成長しますがミドリイシ種のサンゴさんのポリプを専食するそうで結構好き嫌いが激しいようです・・・潮通しの良い浅い海のサンゴ礁で単独かペアで暮らしています。
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  • ハナグロチョウチョウウオさんによく似た仲間にオウギチョウチョウウオさんがいます・・・オウギチョウチョウウオさんも体長20cm程度とハナグロチョウチョウウオさんと同じくらいの大きさですが青白い体側に複数の黒い曲線が走っていて周縁部は黄色です・・・この2種は生態や分布域がよく似ていてサンゴさんのの粘液やポリプを主に食べるために浅いサンゴ礁に単独かペアで居付いています・・・つまりハナグロチョウチョウウオさんのオレンジ色の斜線の部分がオウギチョウチョウウオさんは黒色の斜線になっています・・・よく見ればオレンジのラインと黒いラインと明らかに違うのですが住んでいるところと形とラインがよく似ているので勘違いしてしまいますよね・・・下の写真のハナグロチョウチョウウオさんの後ろにタテジマキンチャクダイさんがいますね・・・どちらも派手ですが気が合うのでしょうか?
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フエヤッコダイさんとオオフエヤッコダイさんの違いはここ! 小笠原

  • 鮮やかな黄色をしていてかわいらしい下の写真のフエヤッコダイさんですがよく似ているお魚さんが実はいましてオオフエヤッコダイさんという方です・・・オオと名前がついていますがフエヤッコダイさんより体が大きいわけではなくフエヤッコダイさんとの違いはオオフエヤッコダイさんの方が口が長いというのがその一つです・・・これは横に並べて比べてみると確かに長いなっと思いますが海の中で見分けるのはちょっと困難かもしれません・・・他にオオフエヤッコダイさんには胸ビレの付け根に細かなそばかすのような斑点模様があるのが特徴です・・・またオオフエヤッコダイさんは目がすべて黒いのですがフエヤッコダイさんは目の下の一部が白いというところが大きな違いです・・・フエヤッコダイさんとオオフエヤッコダイさんを区別するのにこれが一番わかりやすい違いだと思いますが如何でしょうか?
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  • フエヤッコダイさんはダイバーに対して警戒心が強くなかなか近づいてきてくれませんがオオフエヤッコダイさんはそれ以上に強い警戒心を持っています・・・フエヤッコダイさんの体長は22cm程度で体の色は黄色く頭部の下と口が白く額は黒い三角形の斑紋があります・・・口は細長く筒状で胸びれは長く臀びれ後部に黒い斑紋があって尾びれは透明になっています・・・サンゴ礁や岩礁に住んでいて単独もしくはペアで生活することが多いのですが数匹からなる小規模な群れを形成することもあります・・・食性は動物食で甲殻類やゴカイなどをツンツンしながら食べます・・・細長い口はサンゴさんや岩の隙間にいる獲物を捕食するのに適しているようです。

ベニオチョウチョウウオさんのトリクティス幼生見てみたい! 小笠原

  • ベニオチョウチョウウオさんの大きさは約13cm程度で体側に「く」の字形の黒色帯が並んでいて体側の後部と尾鰭が黄色くなっています・・・よく似たチョウチョウウオさんにアミメチョウチョウウオさんやレッドバックバタフライフィッシュさんなどがいます・・・アミメチョウチョウウオさんの体側の模様はベニオチョウチョウウオさんが「く」の字形の黒色帯が並んでいるのに対して黒い格子状になっています・・・またレッドバックバタフライフィッシュさんは目を通る模様がベニオチョウチョウウオさんは黒いのに対してオレンジであるという点と体側の後部からが赤色で尾もクリーム色地に赤色の横帯が通るところです・・・ベニオチョウチョウウオさんは雑食でサンゴさんのポリプや底生小動物や藻類などを食べて生きています・・・水深10-120mの岩礁域やサンゴ礁域で単独かペアで行動しています・・・チョウチョウウオさんは浅くて光が燦燦と降り注ぐようなところにだけいるのかと思っていましたが結構深いところまで進出しているんですね・・・ベニオチョウチョウウオさんはインド洋から中部太平洋にかけて広く分布し日本では奄美諸島や小笠原諸島以南で生活しています。
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  • チョウチョウウオさん達は世界中の暖かい海のサンゴ礁などに約130種以上が生息し日本近海でも53種が見られるそうです・・・木の葉のように丸くて薄い体型をしており鮮やかな色彩をもつものが多く英語ではバタフライフィッシュさんと呼ばれています・・・チョウチョウウオさんの名前の由来はご存知かと思いますがサンゴ礁の中をひらひらと泳ぐ様がお花畑をひらひらと飛ぶ蝶の姿に似ているためです・・・チョウチョウウオさんの仲間達は多くが尖った口を持ち扁平な体つきをしていて鮮やかな黄色など色彩の種類はたいへん豊富です・・・また多く種類の背中には黒い目玉模様(アイスポット)を持ち本当の目は帯状模様に隠されている種類がほとんどでこれは目の位置を錯誤させることで外敵から身を守るためと考えられています。
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  • チョウチョウウオさんの稚魚・幼魚のことはトリクティスと言われています・・・トリクティス期と言えばチョウチョウウオの稚魚時代のことでトリクティス幼生と言えばまだ1cm弱程度のチョウチョウウオの幼魚のことです・・・トリクティス期では成魚とは全く違う見た目をしており大きい頭と光沢のある色彩で模様がほとんどありません・・・大きい頭はこの時期特有のものでなぜこのような大きな頭になるのかはあまり分かっていません・・・また光沢のある色については浮遊生活をするにあたり波や流れ藻に紛れるためという説がありますが真実は不明です・・・頭は丸みを帯びて大きく模様もほとんどなく体表面はシルバーやゴールドに光り輝いているトリクティス幼生は全くチョウチョウウオさんとは思えません・・・大きさは1cmそこそこなのでまだ水中で見つけたことはありませんがトリクティス幼生がどのような可憐なチョウチョウウオに変身していくのか楽しみですよね。

ミナミハタタテダイさんの第2の眼! ケラマ

  • おちょぼ口がかわいいのにその上黄色く彩られていて愛らしいミナミハタタテダイさんの幼魚です・・・ミナミハタタテダイさんは幼魚のころ尻びれに眼状斑があります・・・きっと大きなお魚さんにいじめられない様に威嚇をしているのでしょうね・・・体にある黒いシマシマも斜めに流れていて優雅だし背びれがハタタテダイさんの様に細長くありません・・・ふと目でゆったりとした特徴がありますね・・・ミナミハタタテダイさんは主にサンゴのポリプを食べていて水深45mまでのサンゴ礁域で枝サンゴの間などでペアで潜んでいることが多いです。
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  • こちらの写真はミナミハタタテダイさんの幼魚を正面から撮ったものです・・・黄色いおちょぼ口の上に黒い線があってお洒落です・・・背びれも横から見ると太めでゆったりしたイメージですが正面から見ると長くスッとしていてスマートです・・・特徴的な尻びれの眼状斑ですが最初は違うお魚さんが重なって写ったのかと思いました・・・まさにお魚さんの眼の様でよくできています・・・私も第2の眼に騙されてしまいました。
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未完成柄のおちびさんはいつ立派なユウゼンさんになるのかな? 小笠原

  • チョウチョウウオさんはスズキ科のお魚さんで世界で100種類以上日本でも約50種類ほど見られます・・・仲間の多いチョウチョウウオさんは英語ではバタフライフィッシュとよばれています・・・バタフライと言っても水泳のバタフライではなく薄くて体高の高い身体を蝶のようにひらひらと揺らしながら鮮やかな色で優雅に泳ぐのが特徴です・・・チョウチョウウオさんが水泳のバタフライの様に激しく泳いでいたらちょっとおかしいですよね。
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  • 小笠原にも色鮮やかなチョウチョウウオさんの仲間がたくさん見られますがユウゼンさんはなぜか全身真っ黒な体をしておりチョウチョウウオさんの仲間の中ではとても地味なのです・・・でもなぜか私の目につきます・・・よく見ると真っ黒な体は白い縁どりのウロコ模様になっており着物などに用いる日本伝統の染め物の「友禅」に似ているのだそうです・・・友禅のことをよく知らない私がこのシックな模様が気になるのは私が日本人だからでしょうか?
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  • ユウゼンさんは派手さはないものの渋い色合いの落ち着いた雰囲気に黄色く縁取られた尾びれがアクセントになっています・・・日本の固有種でシックで和風なユウゼンさんは私のお好みのチョウチョウウオさんです・・・そんなユウゼン柄がまだ不完全なおちびさんが背びれをピンととがらせながら一生懸命泳いできました・・・ちょっとピンボケになってしまいましたが上の写真のおちびさんはちょっと眠そうな眼をしていますね!・・・このユウゼンさん達は小笠原の海ではごく普通に見られますがたいがいは2匹のペアで泳いでいて警戒心が薄く気が強いのでダイバーに向かって泳いできます。
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  • またユウゼンさんはユウゼン玉と呼ばれるぎゅっと玉のように固まって泳ぐことがありますが群れる理由はまだ謎に包まれています・・・やっぱりユウゼンさんも集団で行動した方が安全で安心なのでしょうか?・・・ユウゼンさんは雑食性でプランクトンや岩についている藻などを食ますが他のお魚さんの卵を食べることもあります・・・実際ロクセンスズメダイさんがサンゴや岩に産み付けた卵をユウゼンさんはツンツンとついばんで食べてしまうのです・・・そんなユウゼンさんがユウゼン玉になって襲ってきたらロクセンスズメダイさんは大災難ですね。

ユウゼンさんって派手じゃないのに存在感があるのはなぜ? 小笠原

  • 全長は約15cm程度で背びれの後縁が下の写真でお分かりになる通り垂直に落ちているのでユウゼンさんの体形は四角形に見えます・・・チョウチョウウオ科では珍しく全身が黒く地味なのですが体側には非常に小さい白い斑点が散りばめられ背びれ後方と尾びれと臀びれの縁は黄色く彩られています・・・和名は着物などに用いる日本伝統の染め物の「友禅」に似てその繊細な美しさから名付けられました・・・黒地に白の繊細な模様と黄色い部分が少しある程度で派手さはないのになぜか人を惹きつける魅力のあるユウゼンさんです・・・日本人の遺伝子を刺激するのでしょうか?・・・成魚は潮通しの良い水深1-30mのサンゴ礁や岩礁域に住んでいて雑食でプランクトンや魚卵や藻類などをツンツンつつきながら食べて生きています。
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  • 普段はペアで行動するのですが春と秋に30匹以上がぎゅっと玉のように固まって泳ぐ様子から「ユウゼン玉」と呼ばれる集団を形成することがあります・・・群れる理由は繁殖のためと言われていますが(チョウチョウウオの仲間は集団で産卵する物が多い)実際に産卵の様子が観察されたことはなくその生態はまだまだ謎に包まれています・・・ユウゼンさんは雑食性でプランクトンや岩についている藻などを食べますが他の魚の卵を食べるときにユウゼンさん達はユウゼン玉になることがよくあるのです・・・ロクセンスズメダイさんなどがサンゴや岩にせっかく産み付けた卵をユウゼンさんが集団になってツンツンツンツンとついばむのです・・・卵を守っているロクセンスズメダイさんにとっては「もう集団でそんなことをするのは勘弁してくださいよ!」と言いたくなる大災難です。
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  • また大きいユウゼン玉ができると何故かヘラヤガラさんという顔の長いお魚さんがユウゼン玉の中にヌ~っと割って入ってきます・・・ヘラヤガラさんは普段から他の大きなお魚さんにくっついて泳いでいますがこれは大きなお魚さんに身を隠し餌となる小魚を狙っているからなのだそうです・・・大きなユウゼン玉はヘラヤガラさんにとってかっこうの隠れ家になるようです・・・話は変わりますがヘラヤガラさんってダイビング中によく見かけますがなぜか憎めない顔をしていますよね・・・それにしても小笠原ではどこでも見られてしまうからありがたみが薄いユウゼンさんですがご存じの通り日本でしか見られない日本固有種の貴重なチョウチョウウオの仲間なのです。
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  • ユウゼンさんは日本の中でも主に伊豆諸島と小笠原諸島が分布地になっており南大東島などでも見られます・・・それ以外の地域では稀に見られることもあるようですが非常にレアなケースでダイバーが潜って普通に見られるのは八丈島と小笠原といった感じでしょうか・・・本当に小笠原では何処に行ってもお目にかかれるので最初はうれしくて撮影しまくりなのですが段々ありがたみがなくなるユウゼンさんです・・・贅沢な話ですよね・・・ユウゼンさんはたいがい2匹のペアで泳いでいて警戒心が薄く気が強い面もあるのでダイバーに向かって泳いできます・・・私が写真を撮っていると「何してるの何してるの?・・・写真撮ってるんだったら私たちもきれいに撮って!」という感じでヒラヒラヒラヒラとまとわりついてきます。
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  • 「京友禅」:京都の友禅は柔らかい色調を好み何色が基調になっているのか判別しにくいほどの多彩な色を使っていながら配色に神経が使われ上品で華やかで古風な有職模様や琳派模様など高度に様式化された文様を得意とし刺繍や金箔などを効果的に使った装飾を積極的に併用します・・・「加賀友禅」:多色を用いるが加賀五彩(臙脂、黄土、古代紫、草緑、藍)特に紅色や紫や緑などの深みがあって豪奢な色調が基調となり優雅で艶やかな加賀友禅は有名な「虫喰い」などに代表される写実的な表現を得意とし他の技法との併用はほとんどありません・・・「東京友禅」:東京手描友禅や江戸友禅とも言われる東京友禅の特徴は江戸の街の町人文化を背景とした渋く落ち着いた色合いの中にも都会的センスの洒落感が漂う作風が特徴とされます。

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