元気に生きる左足を失ったアオウミガメさん! 2024 小笠原
- 澄んだボニンブルーの海を遠くで気持ちよさそうに優雅に泳いでいるのはカメ目ウミガメ科アオウミガメ属のアオウミガメさんです・・・アオウミガメさんはウミガメ科の最大種のカメさんですが上陸するのはメスだけでオスは上陸しないそうです・・・メスは卵を産みにリスクを冒してでも上陸しないといけないのです・・・言われてみれば確かに陸上では動きが緩慢になるのでリスクが高くわざわざ陸に上がる必要は無いですよね・・・アオウミガメさんの甲羅は上から見ると幅広いきれいな卵型でお尻側にギザギザは無く頭部は小型で丸みを帯びタイマイさんと違って吻端はあまり突出していません・・・前額板は左右に1枚ずつで眼後板は4枚なのもアオウミガメさんの特徴でタイマイさんとの判別には役立ちます。
- アオウミガメさんの名前は体脂肪が青緑色であることに由来しますがこれは主食である海藻類の色素が脂肪に反映されることによるものだそうです・・・自分の脂肪に食べた物の色が反映されるなんてよっぽど海藻類が好きなんですね・・・などと思っているうちに遠くを泳いでいたアオウミガメさんが私たちに気が付いたようで興味を示して方向転換して近づいてきました・・・このアオウミガメさんの眼が可愛いいのと「あの泡をぶくぶくさせて動いている不思議なものは何だ?」とばかりの興味津々の表情がたまらないですね・・・ここまで大きくなるまでにアオウミガメさんはどう過ごしてきたかというとまず孵化後の幼体の時は外洋の表層に浮遊する藻類などに隠れてひっそりと生活します・・・隠遁生活後甲長が30cmまでに成長するとアオウミガメさんは沿岸域へ侵入しそこで生活するようになると考えられています。
- アオウミガメさんの食性はほぼ植物食で海草や藻類を食べますがクラゲさんや魚卵などの動物質を食べることもあります・・・やっぱり海藻や藻類だけでは栄養が足りないんですかね?・・・たまにはタンパク質も取らないとね!・・・でもクラゲさんと間違えてビニール袋を食べて大変な事になったアオウミガメさんもいますので人間はゴミを捨てない様に注意しなければなりません・・・だいぶアオウミガメさんが近づいてきましたがちょっと立ち止まって考えているようです・・・「せっかく方向転換して近づいてきたのになんだ人間か?もっと面白いものだったらよかったのに!」といった表情をしています・・・よく見るとこのアオウミガメさん左足がありませんね!・・・大人になってサメにやられたのか赤ちゃんの頃やられたのかわかりませんが最近の怪我ではないようです。
- このアオウミガメさん片足が無くて今まで物凄く苦労してきたでしょうが元気そうで何よりです・・・これからもこのボニンブルーの綺麗な海で元気に生き抜いてください・・・ちなみに小笠原諸島ではアオウミガメさんは主に6月中旬から7月中旬に産卵をします・・・夜間に砂浜にあるアダンなどの低木の下に穴を掘り1回に80~150個の卵を数回に分けて産みます・・・宿からほど近い所にアオウミガメさんの産卵場所があるので今回は産卵現場を見に行ってきました・・・暗い波打ち際からひょっこり現れたアオウミガメのお母さんが砂浜にある低木の下まで時間をかけて這っていき砂を一生懸命彫っている姿は涙が出そうで思わず心の中で応援していました・・・産み落とされた卵は45~70日で孵化し無事成長すれば20~25年で成熟すると考えられています。
- 小笠原諸島では1876年に日本領になってから3000頭/年以上のアオウミガメさんが捕獲されました・・・1973年に小笠原諸島が日本に返還されてからは東京都知事の許可のもとに漁が行われ漁獲量は100~200頭/年前後となりました・・・ワシントン条約附属書Ⅰに記載されているため国際取引は全面禁止されほぼどの国でも法令でその捕獲禁止がうたわれていますが現在もなおかなりの数が世界中で捕獲され続けています・・・日本でも小笠原諸島の父島および母島や沖縄などで食用目的のためのウミガメ漁が認められています・・・でも産卵期の漁獲は禁止されており小笠原諸島では年に135頭まで沖縄では年に205頭までの捕獲制限を設けられています・・・また捕獲するアオウミガメさんについては小笠原諸島で体長75cm以上沖縄では腹甲長30cmから60cmに限定しています・・・近年は人工孵化と稚ガメの放流が行われており生息数は安定しているそうです。
アオウミガメさんは左足をなくしてしまいました
生死を分ける試練ですが生き残りました
凄い事です
人生は困難や試練の連続かもしれません
だからうまくいかなくても自分の頑張りを認めてみる
苦しくても少しずつ進めば終わりは必ず近づくから
頭の中のもやもやを書き出し客観的に見てみる
悲しい時は感情を素直に表現する
家族や友人に話すことで気持ちも変わるかも
睡眠で気持ちをリセットしてみる
試練を成長の機会と信じてみる
自分の強さも信じてとにかく前進してみる
試練を乗り越え新たな力を手に入れた自分をイメージしてみる
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